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〈原作〉の記号学 日本文芸の映画的次元

出版社名 七月社
出版年月 2018年2月
ISBNコード 978-4-909544-01-8
4-909544-01-1
税込価格 3,520円
頁数・縦 287P 20cm

商品内容

要旨

原作の変異としてある文芸映画が、にもかかわらず、かけがえのない固有性を帯びるのはなぜか。すべての創作物を第二次テクストとして見る立場から、『雪国』『夫婦善哉』『山びこ学校』『心中天網島』などを分析し、オリジナリティという観念に揺さぶりをかける。

目次

序説 文芸の様式と映画の特性―豊田四郎監督『雪国』
1 “原作現象”の諸相(“原作”の記号学―『羅生門』『浮雲』『夫婦善哉』など
“複数原作”と“遡及原作”―溝口健二監督『雨月物語』
古典の近代化の問題―溝口健二監督『近松物語』
“原作”には刺がある―木下恵介監督『楢山節考』など)
2 展開される“原作”(意想外なものの権利―今井正監督の文芸映画『山びこ学校』と『夜の鼓』
反転する“リアリズム”―豊田四郎監督『或る女』
擬古典化と前衛性―篠田正浩監督『心中天網島』
混血する表象―トニー・オウ監督『南京の基督』)
展望 第二次テクスト理論の国際的射程―映画『神の子どもたちはみな踊る』と『薬指の標本』

著者紹介

中村 三春 (ナカムラ ミハル)  
1958年岩手県釜石市生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程中退。博士(文学)。北海道大学大学院文学研究科教授。日本近代文学・比較文学・表象文化論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)