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草の根歴史学の未来をどう作るか これからの地域史研究のために

出版社名 文学通信
出版年月 2020年1月
ISBNコード 978-4-909658-18-0
4-909658-18-1
税込価格 2,970円
頁数・縦 303P 21cm

商品内容

要旨

歴史学の新しい主戦場は地域史だ!史料学の成果を地域史研究にどう生かすのか?執筆のほとんどは、小・中・高校で学校教育にたずさわっている現職教員。日本史論文集にして、学習教材。これからの地域史研究の参考に。

目次

第1部 絵画史料を読む(再発見された「天神さま」 鎌倉公方の天神像
絵巻に描かれた信仰圏 『遊行上人縁起絵』の手取川
職人図像の変容 なぜ泥棒は風呂敷を背負うのか
像背墨書銘を手がかりに 前田利常の鬼子母神
肖像画の制作と修復 新発田藩主の肖像画
古写真のなかの英雄 肖像写真の胎動―久田佐助コレクション)
第2部 寺社縁起と奇談(再現される武家の故実 『赤淵大明神縁起』の誕生
由緒を創り出す家々 大野湊神社縁起の誕生
奇談にひそむ怪異の正体 夜の悪鳥・悪獣と女
在地に生き続ける英傑の記憶 忘れられた秀郷
地名に秘められた神仏のよすが 水犬の怪鳥退治―羽咋地名考
変容する聖地の夢と霊験 『江島五巻縁起』と仏牙舎利請来譚―慈悲上人良真と実朝の夢)
第3部 歴史史料の可能性(帳簿にみる民衆のたたかい 能登土田荘公用銭状の研究
近世寺院史料の集積過程 石動山史料と祈雨の記憶
合戦の勝敗を分けた天候 賎ヶ岳合戦の雪
系図という一族の物語 「額氏系図」を読む―金屋彦四郎家の記録
「家」を支えた互助システム 加賀前田家年寄の後見制―本多政和を事例に
茶屋街の近世と近代 東山の成立
書簡にあらわれた国家構想 橋本左内の「建儲」)

著者紹介

黒田 智 (クロダ サトシ)  
1970年、埼玉県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(文学)。現在、金沢大学人間社会研究域学校教育系教授。歴史図像学と環境史を両輪とする中近世日本文化史の研究とともに、学校教員をめざす学生たちと加越能地域の文化財調査・地域史研究を進めている
吉岡 由哲 (ヨシオカ ヨシアキ)  
1990年、福井県生まれ。金沢大学大学院教育学研究科修士課程修了、修士(教育学)。現在、金沢大学大学院人間社会環境研究科客員研究員。公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター職員。東日本大震災の復興事業などで出土した十数万点にのぼる考古遺物を撮影するかたわら、加越能地域を中心に国内外の文化財の撮影をおこなっている。そのほか、美術雑誌(『聚美』ほか)や博物館・美術館図録に、撮影した文化財の写真が数多く掲載されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)