• 本

タテ社会の人間関係

講談社現代新書 105

出版社名 講談社
出版年月 1980年
ISBNコード 978-4-06-115505-3
4-06-115505-9
税込価格 756円
頁数・縦 189P 18cm

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要旨

前回の東京五輪から3年経った1967年に出版され、以降50年にわたり日本論、組織論、社会学、社会人類学の基本書の一つとして読み継がれてきたロングセラーが本書である。日本社会の構造を「『場』の共有」「タテ社会」といったキーワードで読み解くその理論は、時代を経ても変わらぬ社会の根本的な特質を分析したものであるがゆえに、21世紀の現代社会を考察する上でもきわめて有効なツールになりうる。本書の論によれば、西欧をはじめとする日本以外の社会によく見られるのは「資格」の共通性で形成される集団であり、その組織は同じ階級やカーストなど「ヨコ」のつながりが重視される。一方、日本ではさまざまな「資格」の人たちによる「場」の共有が集団を形成し、組織は親分・子分のような「タテ」のつながりで成り立っている。著者は1926年生まれで、現在東京大学名誉教授。世界各地で人類学の研究を行い帰国後、本書の元となった論文を書き上げた。東京大学教授および日本学士院会員としては女性初。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2017年10月03日]

おすすめコメント

日本社会の人間関係は、個人主義・契約精神の根づいた欧米とは、大きな相違をみせている。「場」を強調し「ウチ」「ソト」を強く意識する日本的社会構造にはどのような条件が考えられるか。「単一社会の理論」により、その本質をとらえロングセラーを続ける本!*初版の発行は1967年2月です。 【目次】日本の社会を新しく解明する/「社会構造」の探究 /「場」による集団の特性 /「ウチの者」「ヨソ者」意識 /「タテ」組織による序列の発達 /集団の構造的特色 /日本的集団の弱点と長所 /リーダーと集団の関係 /人と人との関係

内容抜粋

本書「ウチの者以外は人間にあらずの感」より

「ウチ」「ヨソ」の意識が強く、この感覚が尖鋭化してくると、まるで「ウチ」の者以外は人間ではなくなってしまうと思われるほどの極端な人間関係のコントラストが、同じ社会にみられるようになる。知らない人だったら、つきとばして席を獲得したその同じ人が、親しい知人――特に職場で自分より上の人――に対しては、自分がどんなに疲れていても席を譲るといった滑稽なすがたがみられるのである。