• 本

兎の眼 新装版

理論社の文芸書版

出版社名 理論社
出版年月 1996年2月
ISBNコード 978-4-652-07153-3
4-652-07153-1
税込価格 1,404円
頁数・縦 286P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • たくましく輝くいくつもの光り。

    昭和40年代生まれの読者である自分には懐かしい匂いがしてなんだかモノクロの夢をみてるような錯覚に陥入りながら読み出した。だがそんなノスタルジックな作品ではなかった。衝撃を受けたのだ。実際、物語のクライマックスシーンの一つ処理所移転の住民集会の場面では身が引き裂かれるような思いがした。

    ゴミの処理所の長屋で暮らし世間から差別されている子ども達と他の教師の冷たい目をよそに子ども達と真剣に向き合う教師達、その交流が主たる内容だが、そう書くと非常に軽々しいし舌が足りない。先生は戦い、それに応えるように子ども達も戦う。先生は祈り、子ども達はそれに応える。最善を尽くし祈るということが人間の限界で、祈りは美しい。しかし、それだけで本作は終わらない。祈りは行動を通じ、叶うということを物語はたくましく描く。そんな経験は子ども達が大人になった時、空をゆく流星のような輝いた記憶となるのだろう。教育ってものすごい課題だと思った・・・。

    (2016年3月10日)

商品内容

目録情報

先生と子どもたちの愛情と信頼の絆。感動が感動をよび,読者が読者を拡げたロングセラー。(ヤングアダルト図書総目録より)