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スクラップ・アンド・ビルド

出版社名 文藝春秋
出版年月 2015年8月
ISBNコード 978-4-16-390340-8
4-16-390340-2
税込価格 1,296円
頁数・縦 121P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • その実、青春小説?−いや、モロに。

    「早う死んだらよか」が口ぐせの特別養護老人ホームゆき間近の祖父、職を持たず実家で行政書士の試験勉強をしつつ消極的な就職活動をする孫、そのほんわかした愛の交流が・・・と書きかけてそれは終わりまで読んでくださいよの世界である。

    前述の「口ぐせ」に従うかのように主人公は「尊厳死アシスト(本文)」を思うにいたる。むろんそれは殺す・殺されるという力学ではなく、死なせて「あげる」というものなのだが、思いやり・優しさそんな悲壮感もない。

    人の死ってこんな軽いものだっけ?訝りの視線を向けつつその変わった形の愛の行為を見守りながら読む。何気なく読んでいると気にならなったりするが、(繰り返すようだが)主人公が目論むことは非倫理的行為か、逆転して倫理的行為か、倒錯なのか正当なのか・・・そう、なにがなんだかわからなくなってくる。それほど祖父の「早う死んだか」は一貫してるし、青年の取り組みは曇りなく真摯なのだ。しかしそんなシリアスな問いがるあるにも関わらず作品全体を覆っているのはユーモア。第一、「尊厳死アシスト」ってこの言葉だけでもう喜劇の域に達している(笑)。

    読んでいて、おやおやとなるおか

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    (2015年10月26日)

商品内容

文学賞情報

2015年 第153回 芥川賞受賞

要旨

「早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して…。閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生!第153回芥川賞受賞作。

出版社・メーカーコメント

「早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して……。閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生!