• 本

また、桜の国で

出版社名 祥伝社
出版年月 2016年10月
ISBNコード 978-4-396-63508-4
4-396-63508-7
税込価格 1,998円
頁数・縦 497P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • ポーランドを舞台に、戦火の友情を描いた一冊

    欧州が戦争に対する緊迫感に包まれる中、外務書記生としてポーランドの日本大使館で働くことになった棚倉慎。ロシア人の植物学者を父に持つ彼は、ポーランドに特別な思い入れがあった。かつてポーランド人のシベリア孤児カミルと友情を築いた過去があった慎は、ポーランドでの生活の中でさらに思い入れが強まっていき、戦争回避のために奔走するが・・・・・・。
    戦時下のポーランドを舞台に、複雑な人間関係や人種差別の問題を絡めながら、どう生きるべきか、を強く問いかけてくる一冊だ。一人の青年が悩みながらも行動し、どう生きるべきか、を自分自身で決断していく姿に惹きつけられる。
    《友情》という言葉が虚しく響かないほど真摯に《友情》と向かい合っていて、深く心に残る作品である。特に物語の後半、ある登場人物から慎へと届けられた手紙、そして明かされる真実には、強く胸を打たれた。
    戦火の友情を描いた近年の傑作として、中脇初枝『世界の果てのこどもたち』や深緑野分『戦場のコックたち』などと併せておすすめの一冊です。

    (2016年11月9日)

商品内容

要旨

ショパンの名曲『革命のエチュード』が、日本とポーランドを繋ぐ!それは、遠き国の友との約束。第二次世界大戦勃発。ナチス・ドイツに蹂躙される欧州で、“真実”を見た日本人外務書記生はいかなる“道”を選ぶのか?

出版社・メーカーコメント

ショパンの名曲『革命のエチュード』が、日本とポーランドを繋(つな)ぐ! それは、遠き国の友との約束。第二次世界大戦勃発(ぼっぱつ)。ナチス・ドイツに蹂躙(じゅうりん)される欧州で、“真実”を見た日本人外務書記生は いかなる“道”を選ぶのか? 世界を覆(おお)うまやかしに惑(まど)わされることなく、常に真実と共にあれ。1938年10月1日、外務書記生の棚倉慎(たなくらまこと)はワルシャワの在ポーランド日本大使館に着任した。ロシア人の父を持つ彼には、シベリアで保護され来日したポーランド人孤児の一人、カミルとの思い出があった。先の大戦から僅(わず)か20年、世界が平和を渇望する中、ヒトラー率(ひき)いるナチス・ドイツは周辺国への野心を露(あら)わにし始め、緊張が高まっていた。慎は祖国に帰った孤児たちが作った極東青年会と協力し、戦争回避に向け奔走(ほんそう)、やがてアメリカ人記者レイと知り合う。だが、遂(つい)にドイツがポーランドに侵攻、戦争が勃発すると、慎は“一人の人間として”生きる決意を固めてゆくが……

著者紹介

須賀 しのぶ (スガ シノブ)  
1972年、埼玉県生まれ。上智大学文学部史学科卒業。1994年、「惑星童話」でコバルト・ノベル大賞の読者大賞を受賞しデビュー。2010年、『神の棘』が各種ミステリーランキングで上位にランクインし、話題となる。13年、『芙蓉千里』(三部作)で第12回センス・オブ・ジェンダー賞大賞、16年、『革命前夜』で第18回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)