• 本

ほうかご探偵隊

創元推理文庫 Mく2−9

出版社名 東京創元社
出版年月 2017年6月
ISBNコード 978-4-488-42109-0
4-488-42109-1
税込価格 713円
頁数・縦 268P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • 懐かしさとワクワクドキドキの、作り込まれたパズル的謎解き物語

    ある日学校でなくなっても誰も困らないものが続けてなくなる事件が発生した。なくなっても困らないのだからあまり問題になっていないし、そもそも一つ一つの事件に関連性があるのかも不明。気にしない人がほとんどの中で一人どうしても謎を解きたい少年がいた。彼の熱意に負けて(?)集まった子どもたちは探偵隊をつくり、謎を追い始める。

    私も子どもの頃少年探偵団のようなものを作ったので、そのときのことを思い出してとても懐かしい気持ちになりました。と同時にこの物語は作り込まれたパズルのようでページをめくるたびに謎解きがくるくると形を変えて、終盤になればなるほど面白くなっていきました。素晴らしい作品です。

    (2017年7月14日)

  • 不用物は、なぜ消えた?

     要らない物が次々と消える《不用物連続消失事件》。描いた本人さえ興味の無い絵、人気の無いニワトリ(不用物と言ってしまった《僕》は、学級委員の吉野明里に怒られてしまったけど……)、不細工な募金箱の招き猫、解体されたたて笛の真ん中部分……使わなくなったたて笛を盗まれた被害者の《僕》は龍之介くんに誘われ、探偵活動を始める。
     本書は元々《かつて子どもだったあなたと少年少女のための》を掲げた講談社の《ミステリーランド》というレーベルから誕生した大人も楽しめるジュヴナイル・ミステリです。不用な物をめぐるミステリですが、ミステリとして不用な文章はあまりにもすくない。不用に見えた文章は謎を解くための重要な手掛かりだったと、謎が明かされた時に気付かされる。おおらかな雰囲気を醸し出しながら、実はとても計算されたミステリになっています。悪意は驚くほどすくなく、結末はとても優しい。悪意や不愉快さはミステリにとって強い魅力となる要素ですが、無理やり持ってきたような感じを受けると居心地が悪くなってしまいます。本書にはそれがなく、居心地がとても良い。丁寧で落ち着いた、好感の持てる物語です。

    (2017年6月30日)

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商品内容

要旨

ある朝いつものように登校すると、僕の机の上には分解されたたて笛が。しかも、一部品だけ持ち去られている。―いま五年三組で連続して起きている消失事件。不可解なことに“なくなっても誰も困らないもの”ばかりが狙われているのだ。四番目の被害者(?)となった僕は、真相を探るべく龍之介くんと二人で調査を始める。小学校を舞台に、謎解きの愉しさに満ちた正統派本格推理。

おすすめコメント

ある朝、いつものように登校すると、机のうえには分解されたたて笛が。しかも、一部品だけ持ち去られている。……これで四件目、今度の被害者はどうやら僕らしい。図画工作で写生した絵、飼育小屋のニワトリ、招き猫の形をした募金箱――いま五年三組では、“なくなっても誰も困らないもの”が続けざまに消え失せているのだ。いったい誰が、何の目的で? 田舎の小学校を舞台に、謎解きの興趣が隈なく凝らされた正統派本格ミステリ。

著者紹介

倉知 淳 (クラチ ジュン)  
1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年、『競作 五十円玉二十枚の謎』への投稿を経て翌94年、『日曜の夜は出たくない』で本格的な作家デビューを飾る。2001年、『壼中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)