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親愛なるカンパニュール あなたに花を贈る理由

ことのは文庫

出版社名 マイクロマガジン社
出版年月 2025年9月
ISBNコード 978-4-86716-835-6
4-86716-835-1
税込価格 803円
頁数・縦 317P 15cm

NetGalley 会員レビュー

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

泣けると評判の本を読んで実際に泣けることは多くないが、今回は違った。読み始めてすぐに桔帆の魅力に取り憑かれて応援したくなり、彼女のことをもっと知りたい関わりたいと思い3分の1のあたりで涙腺崩壊、そのまま一気に読んでしまった。癖があって不器用で誠実で優しい人たちが共鳴しあっていく。周りの個性的な人たちや不器用な人たちがまた誠実で思慮深くて笑いや涙を誘う。こんなにいい人ばかり出てくるのに夢中になる展開って何事ですか。心穏やかに過ごしたい夜でも、落ち込んだ時でも、理不尽な目に遭ってやりきれない時でも、きっとどんな精神状態で読んでも没入できると思う。

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

妻を亡くした大学教授、家業を継がなかった院生、優等生を諦めた女子高生。ひとつ屋根の下、同居することになった3人が、それぞれの「喪失」と「過去」をどう乗り越えていくのか。そして、その先に何が待つのか。それを彼らと一緒に、受けとめてほしい。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

フラワーショップでアルバイトしている高校生の桔帆。傷を抱えたまま新たに出会う人々は温かく明るい……。明るくお節介な大人たちに囲まれ(不愛想の例外あり)、気づきを経て再生していくが、それは誰もが持つ人の多面性の一面で桔帆本人も持ち、季節や時間帯によって様々な表情を見せる花や光景のよう。優しさに包まれる様は微笑ましいが、そこまでの当人しか分からない傷の深さに触れるものでもあり切なさまでもが漂う。様々な真意に触れる度に、涙が溢れてくる花言葉に寄り添う感動作。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

他人と距離を置く孤独な女子高生の桔帆は、バイト先の花屋で「毎月20日、必ず奥さんのために花を買いに来る」お日様のような笑顔を放つ謎の大学教授・東明に出会う。夏休みに入った頃、東明は彼女にある提案をもちかけた。「自分がバカンスへ行く間、家の庭の世話をしてほしい」。戸惑いながらも了承した桔帆が、東明の自宅へ向かうと。「なんだお前、やっぱストーカーとかだったわけ?」。以前、桔帆が大学に花を届けに行ったときに、彼女を東明のストーカー扱いした「東明の弟子」と呼ばれる不機嫌そうな大学院生・綾瀬がそこで待ち構えていて―。東明が仕組んだ、不思議な「同居生活」。三人はいつしか、かけがえのない「友人」となるが、その奇妙であたたかな生活は、ある日突然終わりを迎える―。

出版社・メーカーコメント

優しい花に見守られ、迷子の女子高生と不器用な男子大学院生、お日様のような大学教授が紡いだ「最期の同居生活」とは。

著者紹介

柑実 ナコ (カンミ ナコ)  
兵庫県出身。コロナ禍だった2020年、「家の中でも自分が楽しめること」そして「あわよくば誰かを楽しませることが出来ること」として、WEBにて小説の投稿を開始。2022年「ことのは文庫×魔法のiらんど『泣ける文芸小説』コンテスト」で大賞を受賞。受賞作「君はいつも、迂回する」にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)