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天皇「生前退位」の真実

幻冬舎新書 た−8−2

出版社名 幻冬舎
出版年月 2016年11月
ISBNコード 978-4-344-98441-7
4-344-98441-2
税込価格 924円
頁数・縦 262P 18cm

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要旨

2016年の日本国民の重大関心事の一つに、天皇陛下の「生前退位」をめぐる問題を数えることができる。スクープ的に報道がなされた後、8月8日に異例のビデオメッセージというかたちで陛下は国民にお気持ちをお伝えになった。政府はそれを受けて諮問機関「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」を設け対応を検討、2017年1月現在では今上天皇一代限りの特別立法で対応する方向性を示している。本書では、8月8日の「お言葉」の内容、この問題に関するこれまでの経緯や憲法・皇室典範の規定と解釈、国民世論の動向などを踏まえ、天皇陛下の意向に沿った恒久的な皇室典範の改正が必要との主張を論理的に展開、具体的な典範の改正案をも提示している。著者は、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師を務める神道学者・皇室研究者。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2016年1月10日]

商品内容

要旨

平成28年8月8日、天皇は異例のビデオメッセージで国民にお気持ちを伝えられた。「高齢のため象徴天皇の役目たる公務が十全にできず平成30年に譲位したい。が、制度改正とその可否は国民に委ねる」と。世論調査で国民9割が「陛下の願いを叶え、譲位認めるべし」と賛成。憲法改正は不要だが、皇室典範改正は不可欠だ。案外簡単な変更で済む。改正せず特措法なら退位と新天皇の即位自体が「違憲」となり、譲位直後に「皇太子不在」「皇室存続の危惧」問題が浮上する。転換点の今、天皇・神道学の第一人者が世に問う「皇室典範問題」のすべて。

目次

第1章 八月八日の「お言葉」をどう受けとめるのか(七月十三日の衝撃
皇室典範の改正が焦点 ほか)
第2章 生前退位を認めなかった理由(憲法改正は無用
違憲の天皇? ほか)
第3章 生前退位を認めるべき根拠(四つの視点
天皇の「公的行為」 ほか)
第4章 皇室典範改正の全貌(二つの課題
「パンドラの箱」ではない ほか)
第5章 象徴天皇の逆襲(消極的な「象徴」概念
日本国憲法の「制定者」とは? ほか)

おすすめコメント

平成28年8月8日、天皇は異例のビデオメッセージで国民に気持ちを伝えた。「高齢のため象徴天皇の役目たる公務が十全にできず平成30年に譲位したい。が、制度改正とその可否は国民に委ねる」と。世論調査で国民9割が「陛下の願いを叶え、譲位認めるべし」と賛成。譲位に憲法改正は不要だが、皇室典範改正は不可欠だ。案外簡単な変更で済む。改正せず特措法にすれば退位と新天皇の即位自体が「違憲」となり、譲位直後に「皇太子不在」「皇室永続の危惧」問題が浮上する。転換点の今、天皇・神道研究の第一人者が世に問う「皇室典範問題」のすべて。

著者紹介

高森 明勅 (タカモリ アキノリ)  
昭和32(1957)年、岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒、同大学院博士課程単位取得。皇位継承儀礼の研究から出発し、日本史全体に関心を持ち、現代の問題にも発言。「皇室典範に関する有識者会議」のヒアリングに応じる。拓殖大学客員教授などを歴任。現在、日本文化総合研究所代表。神道宗教学会理事。國學院大學講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)