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異性愛という悲劇

出版社名 太田出版
出版年月 2024年11月
ISBNコード 978-4-7783-1978-6
4-7783-1978-8
税込価格 2,640円
頁数・縦 299,25P 19cm

商品内容

要旨

異性愛の文化の中で人気を博すポップカルチャーや恋愛指南書、ナンパ教室でのフィールドワーク、クィアの仲間たちへのインタビューを通じて、同性愛者の研究者がまなざす、異性愛という悲惨な異文化の正体。

目次

第1章 異性愛を定義する(異性愛という悲劇
異性愛者の悲劇:レズビアンのフェミニストは、こう分析する ほか)
第2章 そんな彼なら捨てちゃえば?―女性嫌悪のパラドックス(異性愛者でいるのも楽じゃない
20世紀初頭―男女が憎みあった時代 ほか)
第3章 ナンパアーティスト―モテ講座に潜入する(ナンパビジネスのルーツ、ナンパアーティストとは
ここにもミソジニーのパラドックスが ほか)
第4章 吐きそうなほど退屈な毎日―クィアの目から見た異性愛という悲劇(異性愛は退屈である
どうしてここまで嫌う?―異性愛者の男女の悲哀 ほか)
第5章 包容力のある異性愛―これからの異性愛者の姿(ディープ・ヘテロセクシュアリティ―包容力のある異性愛
ストレートを選んだ説明責任 ほか)

出版社・メーカーコメント

あなたはこれからも、怠け者で思いやりに欠け、腹を割って話せる友人もおらず、セラピーにも通おうとしない、子育て並みに手のかかる、ケア目当ての男性と交際したいですか?異性愛の文化の中で人気を博す映画・ドラマ、恋愛指南書の変遷、ナンパ教室でのフィールドワーク、クィアの仲間たちへのインタビューを通して、同性愛者(レズビアン)の研究者がまなざす、異性愛という悲惨な異文化の正体。世界をひっくり返す、新時代のパートナーシップ論!異性愛者の皆さんが心配だ。これは私ひとりだけの意見ではない。私たちクィアは、以前から異性愛者の文化に危うさを感じていた。異性愛者が同性愛者を忌み嫌い、暴力を振るい、クィアなサブカルチャーをなかったことにしようとするなど自分たちに被害がおよぶのを怖れるだけではなく、異性愛者の女性を抑圧する異性愛の文化に困惑し、頭を抱え続けてきた。性的にそそられないとか生意気だとか、稚拙なメディアや自己啓発プロジェクトが作った女性を貶める陳腐なイメージが長年にわたってまかり通っている。男性が女性を性のはけ口にして、自分たちの不満を解消するようなセックスは、どう考えても理にかなっておらず、クィアの多くが異性愛者の文化に戸惑いを覚え、もっとはっきり言えば、吐き気を催すほど嫌悪している。しかし、私たちが異性愛者の文化を心配したり、異性愛者が異性に欲情するのを否定したり、人類のあらゆる性的指向を論じたりすることは、異性愛者たちからすればわずらわしいだけだとよく知っているので、クィアがあえてこの問題に口を出すことはない。異性愛者の人たちが心配だなんて、私は考えすぎだろうか?(本文より)

著者紹介

ウォード,ジェーン (ウォード,ジェーン)   Ward,Jane
カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授(フェミニスト研究)
安達 眞弓 (アダチ マユミ)  
宮城県出身、外資系メーカー広報を経てフリーの翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)