いとの森の家
| 出版社名 | ポプラ社 |
|---|---|
| 出版年月 | 2014年10月 |
| ISBNコード |
978-4-591-14207-3
(4-591-14207-8) |
| 税込価格 | 1,650円 |
| 頁数・縦 | 237P 20cm |
商品内容
| 文学賞情報 |
2015年
第31回
坪田譲治文学賞受賞 |
|---|---|
| 要旨 |
田舎に引っ越してきた加奈子は、森の中でおハルさんという笑顔の素敵なおばあさんと出会う。深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いたあたたかな物語。 |



出版社・メーカーコメント
「あなたには残酷なできごとが起こりませんように。しあわせな人生でありますように」 おハルさんは、私の頬を両手で包んで微笑んだ――。福岡市内の団地暮らしだった加奈子は、父の突然の思いつきで、山々に囲まれた小さな村に引っ越すことになる。都会とのギャップにとまどいながらも、すぐに仲良しの友達もでき、自然の豊かな恵みに満ちた田舎の暮らしに魅了されていく。中でも特別な存在はおハルさんだ。童話に出てくるような家に住み、いつもおいしいジャムやクッキーを作ってくれるおばあさん、おハルさんは子どもたちの人気者。だが、大人たちの中には彼女を敬遠する人もいた。それはおハルさんが毎月行っている死刑囚への慰問が原因だった。なぜおハルさんは、死刑になるような人に会いに行くの……? そんな素朴な疑問から、加奈子はおハルさんからさまざまな話を聞くようになり、命の重みや死について、生きていくことについて、考えるようになっていく――。福岡・糸島の地を舞台に、深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いたあたたかな物語。【著者プロフィール】 東 直子(ひがし・なおこ) 1963年、広島県生まれ。歌人、作家。1996年『草かんむりの訪問者』で第7回歌壇賞受賞。2006年『長崎くんの指(のちに『水銀灯が消えるまで』)』で小説家としてデビュー。歌集に『青卵』『東直子集』『十階』、小説に『とりつくしま』『さようなら窓』『薬屋のタバサ』『らいほうさんの場所』『私のミトンさん』『トマト・ケチャップ・ス』『いつか来た町』、エッセイ集に『耳うらの星』『千年ごはん』『鼓動のうた』、絵本に『あめ ぽぽぽ』『ぷうちゃんのちいさいマル』など著書多数。