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昔ばなしの謎 あの世とこの世の神話学

角川ソフィア文庫 J118−1

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2016年9月
ISBNコード 978-4-04-400080-6
4-04-400080-8
税込価格 968円
頁数・縦 268P 15cm

商品内容

要旨

桃太郎はなぜ桃から生まれ、犬と猿と雉を味方につけたのか。浦島太郎が玉手箱を開けて死ぬ定めにあるのはなぜか。人間を喰らおうとする山姥の正体とは。誰もが知りながら、荒唐無稽で謎めいた昔ばなしの世界。しかし多様な伝承の森に深く分け入り、古代神話や民間信仰にその足跡をたどるとき、死と再生、性と笑い、異界とこの世をめぐる共通の世界観が浮かび上がる。現代人が忘れてしまった豊かな意味を取り戻すための神話学。

目次

桃太郎―桃太郎はなぜ犬と猿と雉を連れていくのか
かちかち山―トリックスター、稲羽の素兎の末裔たち
花咲爺さん―お爺さんはなぜ犬の灰をまくのか
浦島太郎―分断された乙姫の玉手箱
鬼の子小綱―笑いと性の力が春を呼ぶ
三枚の護符―便所はあの世の出入り口
蛇婿入り―苧環はなぜ蛇を退治するのか
蛇女房―無欲と貪欲の報酬
産神問答―魂を掃き出す箒の力
ミソサザイは鳥の王―仁徳はいかにして聖帝になったか
ホトトギスと兄弟―夜鳴く鳥の悲しい前世
鉢かづき姫―顔を覆い隠す花嫁
一寸法師―脱皮する少年たち

おすすめコメント

桃太郎はなぜ桃から生まれ、犬と猿と雉を味方につけたのか。浦島太郎が玉手箱を開けて死ぬ定めにあるのはなぜか。人間を喰らおうとする山姥の正体とは──。誰もが知りながら、荒唐無稽で謎めいた昔ばなしの世界。しかし多様な伝承の森に深く分け入り、古代神話や民間信仰に その足跡をたどるとき、死と再生、性と笑い、異界とこの世をめぐる共通の世界観が浮かび上がる。現代人が忘れてしまった豊かな意味を取り戻すための神話学。(『昔ばなし あの世とこの世を結ぶ物語』改題)

著者紹介

古川 のり子 (フルカワ ノリコ)  
東洋英和女学院大学国際社会学部教授。学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程修了。日本の神話、昔ばなし、民間信仰の研究を専門とし、その比較構造論を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)