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ハンナ・アーレント、あるいは政治的思考の場所 新装版

出版社名 みすず書房
出版年月 2023年5月
ISBNコード 978-4-622-09625-2
4-622-09625-0
税込価格 3,300円
頁数・縦 161P 20cm
シリーズ名 ハンナ・アーレント、あるいは政治的思考の場所

商品内容

要旨

『全体主義の起原』や『人間の条件』をはじめ、20世紀を代表する政治哲学者ハンナ・アーレントへの注目は、ますます高まってきている。しかし、彼女独特の鍵概念である“現われ”や“あいだ”は、伝統の崩壊という認識からはじめられた彼女の政治的思考と、どのように結びつくのか。また亡命ユダヤ人であるアーレントは、なぜ論争を生んだ『イェルサレムのアイヒマン』を書いたのだろうか。本書は、ヤング=ブルーエルのアーレント伝や膨大なエッセイ・書簡に分け入りながら、「アーレントとは何者か」を真摯に問いかけていった成果である。亡命知識人アーレント/政治と“あいだ”/アイヒマン論争と“始まり”/「木の葉」の“身ぶり”の4章。小著ながらみごとな作品が、ここに誕生した。

目次

第1章 亡命知識人アーレント(アーレントの不在と存在
最後のドイツ系ユダヤ人
「われら」と「亡命者」のあいだ)
第2章 「政治」と“あいだ”(断崖の思考
「思索日記」の語るもの
“対等”の条件)
第3章 アイヒマン論争と“始まり”(最後の語りかけ
「心」の役割
削除された“始まり”
政治的思考のために)
第4章 「木の葉」の“身ぶり”(“応答”としての“身ぶり”
「木の葉」の自由
残骸の重さ
「戦線」の超越、あるいは中断)
結論に代えて

著者紹介

矢野 久美子 (ヤノ クミコ)  
1964年生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程修了。現在、フェリス女学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)