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昭和期政軍関係の模索と総力戦構想 戦前・戦中の陸海軍・知識人の葛藤

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2020年4月
ISBNコード 978-4-7664-2671-7
4-7664-2671-1
税込価格 7,150円
頁数・縦 322,6P 22cm

商品内容

要旨

昭和戦前期の陸軍は、一般に考えられているのとは逆に、政治不関与原則から在郷軍人の政治進出を抑制することに腐心した。また軍と知識人は、軍事の暴走を招く「統帥権の独立」に限界を見いだし、軍事をあくまで一手段とする構想を模索していた。これまでの政軍関係の定説に一石を投じる注目の一冊。

目次

序章 総力戦の時代の政軍関係の再検討
1 昭和戦前期の在郷軍人の政治進出とその抑制をめぐる相剋―昭和初期から大政翼賛会成立前後まで
2 太平洋戦争前後期の在郷軍人と政治―大政翼賛会成立前後から敗戦まで
3 昭和戦前期の陸軍における政戦両略一致論―高嶋辰彦を中心に
4 海軍中堅層と知識人の政戦両略論と総力戦論
5 海軍嘱託の知識人と政軍関係の模索―矢部貞治を中心に
6 近代日本における政戦両略一致論が抱える難題
終章 総力戦の昭和を再考する

おすすめコメント

昭和前期の日本は、軍事領域を拡大させて一直線に戦争につき進もうとした一般的なイメージとは異なり、政治と軍事の関係をいかに規定するかを常に模索していた。「在郷軍人の政治活動」などをキーワードに、在郷軍人、陸海軍と知識人の関係性から、その重層的な様相を描いていく。

著者紹介

玉木 寛輝 (タマキ ヒロキ)  
慶應義塾大学法学部非常勤講師。1987年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学・博士(法学)。専門分野:近現代日本政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)