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死後を生きる生き方

集英社新書 1186

出版社名 集英社
出版年月 2023年10月
ISBNコード 978-4-08-721286-0
4-08-721286-6
税込価格 1,210円
頁数・縦 203P 18cm

商品内容

要旨

人は死んだらどこへ行く?そんな夢想は結局、「死=無」という地平線上におさまったりする。だが、死の世界はそんな凡庸なものではない―。八七歳を迎えた世界的美術家が、死とアートの関係と魂の充足について自由闊達につづる。父母、愛猫の死から三島由紀夫、アンディ・ウォーホルらとの交流の記憶まで。貴重なエピソードを交え、「死」とは何か?「死後を生きる」とはどういう境地なのかを考えていく。「人間は未完で生まれて、完成を目指して、結局は未完のままで死ぬ。これでいいのです」その言葉に触れればふっと心が軽くなる、横尾流人生美学。

目次

第1章 死とは何か(生命誕生から三十六億年間の生と死のリレー
死への意識を持った日
父母の死
生きている人間はすでに死を経験している
世代によって異なる死に対する感覚
死と自分を同一化すれば、死は怖くない
「メメント・モリ」を超えて)
第2章 死の向こう側(無意識は死の世界を感じている
ダンテが描く地獄、煉獄、天国 ほか)
第3章 死後を生きる(優れた芸術作品には死のメタファーが潜んでいる
死の世界はコンセプチュアルではない ほか)
第4章 死への準備(目と鼻の先にある死
「年相応」でなく、曖昧に生きる
「終活」なんてどうでもいい
運命に従って生きれば、そう間違えない
人生は「未完成」でいい
老年から始まる自由
ハンディキャツプが生み出す可能性
忘れることで輪廻する)

著者紹介

横尾 忠則 (ヨコオ タダノリ)  
1936年兵庫県出身。美術家。1972年、ニューヨーク近代美術館で個展。その後も各国のビエンナーレに出品、パリのカルティエ財団現代美術館、東京国立博物館他、内外で個展を開催。国際的に高評価を得る。毎日芸術賞、紫綬褒章、旭日小綬章、朝日賞、高松宮殿下記念世界文化賞等受賞多数。令和二年度東京都名誉都民、2023年日本芸術院会員に。著書に小説『ぶるうらんど』(泉鏡花文学賞、文藝春秋)、『言葉を離れる』(講談社エッセイ賞、青土社)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)