さすらう地
韓国文学セレクション
出版社名 | 新泉社 |
---|---|
出版年月 | 2022年6月 |
ISBNコード |
978-4-7877-2221-8
(4-7877-2221-2) |
税込価格 | 2,530円 |
頁数・縦 | 309P 20cm |
商品内容
要旨 |
「ママ、ぼくたち“るろうのたみ”になるの?」一九三七年、スターリン体制下のソ連。朝鮮半島にルーツを持つ十七万の人々が突然、行き先を告げられないまま貨物列車に乗せられ、極東の沿海州から中央アジアに強制移送された。狭い貨車の中で語られる人々の声を物語に昇華させ、定着を切望しながら悲哀に満ちた時間を歩んできた「高麗人」の悲劇を繊細に描き出す。 |
---|
出版社・メーカーコメント
「ママ、ぼくたち“るろうのたみ”になるの?」1937年、スターリン体制下のソ連。朝鮮半島にルーツを持つ17万の人々が突然、行き先を告げられないまま貨物列車に乗せられ、極東の沿海州から中央アジアに強制移送された。狭い貨車の中で語られる人々の声を物語に昇華させ、定着を切望しながら悲哀に満ちた時間を歩んできた「高麗人(コリョサラム)」の悲劇を繊細に描き出す。《さすらう地。さすらう闇。さすらう人々。この物語は、この世界を彷徨い生きるすべての者の物語なのだ。》――姜信子「キム・スムはこれまでも、一貫して「可視化されなかった苦痛、語りえなかった苦痛」を詳細に記録することで、忘れられゆく記憶を甦らせてきた。1937年の史実に基づくこの作品は、貨車の中で各々が語る身の上話や会話によって、見知らぬ土地で生き抜いてきた高麗人の歴史を重層的に浮かび上がらせている。」――訳者