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写真が語るアイヌの近代 「見せる」「見られる」のはざま

出版社名 新泉社
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-7877-2409-0
4-7877-2409-6
税込価格 2,530円
頁数・縦 205P 19cm

商品内容

要旨

噴火湾沿岸に生きた人びとの、「切り取られた」写真を歴史につなぎ直す。「日本人」であることを強制される一方、ときに「伝統的なアイヌ」であることも求められ、差別のまなざしを向けられた人びとは、どのように生きたのか。明治時代以降、観光みやげとして流通した「アイヌ風俗写真」に写されたもの、写されなかったものの分析を通して実態を描き出す。

目次

プロローグ 写された側の歴史へ
第1章 最古級の写真群 一九世紀後半(最古級の写真
撮影地を絞りこむ ほか)
第2章 写されなかった村 「異民族性」による選別と終わりない人種差別(資料の空白
天皇奉迎への参加の「説諭」 ほか)
第3章 切り取られ、再現された「固有の風俗」 一九〇〇年代(ピリカ会発行『アイヌ風俗写真ヱハカキ』
ピリカ会と弁開凧次郎 ほか)
第4章 「見せる」と「見られる」のはざま 一九一〇年代の三度の熊送り(熊狩りと熊送り
「陋習」とみなされた熊送り ほか)
第5章 押し寄せる旅行者と観光地化をめぐる葛藤 一九二〇〜四〇年代(長万部につくられた展示施設「ヱカシケンル」
「アイヌ部落」を目指す和人旅行者と観光業の萌芽 ほか)
エピローグ 終わることのない「アイヌ史」

出版社・メーカーコメント

明治時代以降、観光みやげとして製作された「アイヌ風俗写真」に写されたもの、そして意図的に写されなかったものに意識を向け、細やかな資料の分析から近代アイヌの実態を描き出す。