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自然魔術

講談社学術文庫 2431

出版社名 講談社
出版年月 2017年5月
ISBNコード 978-4-06-292431-3
4-06-292431-5
税込価格 1,058円
頁数・縦 277P 15cm

商品内容

要旨

イタリア・ルネサンス後期の自然魔術師デッラ・ポルタの主著。動物・植物の生成変化、磁石の不思議、蒸溜の方法、芳香の作り方、レンズの実験など自然探究者・技術者としての知見が綴られる。錬金術が説く金や賢者の石の生成には懐疑的であり、「白魔術」に分類されるこの著作は、プリニウスの『博物誌』に並び称される。本書は全二十巻からの抄訳。

目次

素晴らしい事柄の原因について
さまざまな動物の生成について
新しい植物の産出について
家財を増やすために
金属を変えることについて
偽金作りについて
磁石の不思議について
驚くべき治療について
女性を美しくすることについて
蒸溜について
芳香について
火薬について
鋼鉄を強化することについて
料理術について
魚釣り、野鳥狩り、狩猟他について
不可視な筆記について
奇妙なレンズについて
静態的な実験について
空気作用による実験について
カオスについて

おすすめコメント

デッラ・ポルタは16世紀から17世紀、イタリア・ルネサンス後期に活躍した自然探求者・技術者である。自然魔術師とも呼ばれる。その著書『自然魔術』は、古代ローマの学者プリニウスの『博物誌』と並び称される、自然に関する知識と観察・実験の成果をまとあげた書物である。内容は、当時の自然観が率直に語られる一方で、動植物の生成、磁石、医術、女性美、蒸留、芳香、火薬、料理、狩猟、光学(レンズ研究)などについて、見聞と著者自身による実験観察をもとに詳細に語られている。いわば自然に関する知識の万華鏡とも言える。デッラ・ポルタの近代科学への貢献は大きいと言われるが、その反面、黒魔術と呼ばれる錬金術についても言及されており、その技術は改良されることによって明るい見通しがつくとしている。ただし、錬金術師たちが吹聴しているようには「金」も「賢者の石」も「不老不死の妙薬」も作り出すことは不可能と断言している。本書は博物誌としての歴史的意義とルネサンスから近代への思想的転換期を現している書物の抄訳。

著者紹介

デッラ・ポルタ,ジャンバッティスタ (デッラポルタ,ジャンバッティスタ)   della Porta,Giambattista
1535年頃ナポリ生まれ。青年時代に研究のためヨーロッパ各地を旅行、1589年『自然魔術』全20巻を出版。一方で喜劇作家としても活躍。1615年没
澤井 繁男 (サワイ シゲオ)  
1954年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。イタリアルネサンス文学・文化専攻。東京外国語大学論文博士(学術、1999年)。現在、関西大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)