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真実の原敬 維新を超えた宰相

講談社現代新書 2583

出版社名 講談社
出版年月 2020年8月
ISBNコード 978-4-06-520621-8
4-06-520621-9
税込価格 990円
頁数・縦 270P 18cm

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要旨

7年8カ月ぶりに日本の首相が交代した。ここで、第一次と第二次世界大戦のはざま、現代と似た約100年前の「不安の時代」に首相の座についた原敬(1856-1921)に注目してみてはどうだろうか。日本で初めて本格的な政党政治を実現し、爵位を持たない初の「平民宰相」だった原敬は、どんな国づくりをめざしたのか。本書は、新史料も含む厖大な史料をもとに、著者が「近代日本の最高のリーダーの一人」と評価する第19代内閣総理大臣・原敬の思想と行動を辿る評伝。鉄道敷設など公共事業に尽力したことから、地域への利益誘導的な泥臭い政治家という評価をされがちだが、その実像は、行き詰まり感のある時代に的確な将来予測とビジョンを持ち、真の「公共性」を実現すべく努めた道徳意識の高い宰相だったようだ。著者は歴史学者で、京都大学大学院法学研究科教授を経て、現在は京都大学名誉教授。『原敬―外交と政治の理想』『伊藤博文―近代日本を創った男』(いずれも講談社)など多数の著書がある。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2020年10月6日]

商品内容

要旨

日本人が知らなすぎる、近代最高の政治リーダーの生涯と実力!明治新政府への恨みを克服し、一貫して「公利」を追求。陸奥宗光、伊藤博文ら維新世代の精神を受け継ぐ。アメリカ中心の世界秩序をいち早く予測し、外交関係を再編。交通網の整備、産業振興で列島改革を実行。山県有朋らライバルを抑えて、軍部・宮中をたくみに統制。新聞記者、外交官、実業家…。多彩な経験が判断力を培った!

目次

序章 原敬をめぐる百年の誤解
第1章 「朝敵少年」の維新―母・友・師の人生観
第2章 天津で、パリで、漢城で―外交官の日清戦争
第3章 部数倍増の手腕―大阪毎日新聞を経営
第4章 選挙は国家の公事である―政友会のリーダーへ
第5章 「アメリカの世紀」を予見―西園寺内閣の実権者
第6章 「一山百文」の公共性―山県有朋との確執
第7章 平民宰相誕生―世界大戦後のヴィジョン
第8章 「宝積」の理想―暗殺が奪ったもの

出版社・メーカーコメント

こんな総理が、今いたら! 藩閥政府の行き詰まりを打開し、昭和の戦後復興を支えたのは、この男のヴィジョンだった。 混乱の時代における政治家の役割とは何か。政治における優れたトップリーダーの資質とは何か。今まさに問われているこのテーマに、大きなヒントを与えてくれるのが、今年百回忌を迎えた「平民宰相」原敬である。厖大な史料を確かな眼で読み込み、伊藤博文や大隈重信、昭和天皇など近代日本をつくってきた人々の評伝を著して高い評価を得てきた著者は、原を「近代日本の最高のリーダーの一人」と断言する。 原は、朝敵・南部藩に生まれながら、明治新政府への恩讐を超え、維新の精神を受け継いでその完成を目指し、さらに世界大戦後のアメリカを中心とした世界秩序を予見して、日本政治の道筋を見すえていた。その広く深い人間像は、外交官、新聞記者、経営者と様々な経験と苦闘のなかで培われたものだった。志半ばで凶刃に倒れたことで、「失われた昭和史の可能性」とは何か。 著者にはすでに、選書メチエで上下巻930ページにおよぶ大著『原敬―外交と政治の理想』(2014年)があるが、その後の新史料と知見をふまえ、「今こそ改めて原の生涯と思想、真のリーダー像を知ってほしい」と書き下ろした新書版・原敬伝。

著者紹介

伊藤 之雄 (イトウ ユキオ)  
1952年、福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。京都大学大学院法学研究科教授を経て、京都大学名誉教授。主な著書に『昭和天皇伝』(文藝春秋、司馬遼太郎賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)