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核兵器入門

星海社新書 252

出版社名 星海社
出版年月 2023年3月
ISBNコード 978-4-06-530950-6
4-06-530950-6
税込価格 1,375円
頁数・縦 233P 18cm

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要旨

ウクライナ戦争において、ロシアは「核の脅し」を繰り返している。また北朝鮮は、2022年以降かつてない頻度でミサイルの発射実験を繰り返し、2023年4月には北海道周辺に落下のおそれがあるとしてJアラートが発令された。一方で、私たちは核の脅威について、どこまで現実的にとらえることができているだろうか。本書は、核兵器が使用されたら何が起きるのかをシミュレーションするほか、核分裂・核融合のしくみ、核兵器の原理など、核兵器に関する基礎知識をまとめている。また、核戦略の専門家を交えた鼎談を通じ、核兵器とどう向き合っていくべきかを考察。核兵器が使用されるリスクが高まる今、そのリスクを抑えるためにも、正しい知識を持つことが大切とする。著者は素粒子物理学者で高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所准教授。1970年生まれ、京都大学大学院理学研究科博士課程修了。なお、ダイジェストでとりあげた鼎談には、東京大学先端科学技術研究センター専任講師で、外務省国際情報統括官組織専門分析員などを務めた小泉悠氏、米ハドソン研究所研究員で日米の安全保障政策、核・ミサイル防衛政策、抑止論などを専門とする村野将氏が登場する。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年5月16日]

商品内容

要旨

核兵器の物理的メカニズムから核開発の歴史、国際政治における核のあり方まで網羅した核兵器入門書の決定版!核兵器、それは人類史上最強の破壊力を持つ兵器です。核戦争の危機が再び迫る現代、実際に核兵器が爆発する物理的メカニズムや核開発の歴史、さらに安全保障における核抑止の最新の議論について学ぶことが、核の悲劇を繰り返さないために必要ではないでしょうか。本書では物理学者である著者が「もし東京に核兵器が落ちたらどんな被害が出るのか」などのシミュレーションをはじめ、核兵器をめぐる物理的・軍事的・政治的側面を広く解説し、最終章では政治学者の小泉悠氏、村野将氏と核兵器をめぐる最新の国際情勢について議論しました。本書が核兵器について考える一助になれば幸いです。

目次

序章 もしも東京に核兵器が落とされたら(核兵器による五種類の「被害」
落とされる核兵器の出力を決める ほか)
第1章 原子・原子核・放射線の基礎知識(原子とその内部構造の発見
原子の中身はスカスカだった! ほか)
第2章 核分裂・核融合と核兵器の原理(原子核の分裂・融合と液滴モデル
核分裂が起こる確率 ほか)
第3章 核兵器開発の歴史と核関連の兵器について(核分裂の発見から核兵器開発の開始まで
マンハッタン計画のスタート ほか)
第4章 核兵器と国際政治―多田将×小泉悠×村野将(ロシアの「主権国家」概念と核保有
アメリカの核戦略の歴史 ほか)

出版社・メーカーコメント

核兵器の脅威が現実化したウクライナ戦争後、核とは何かを改めて物理学的・軍事的・政治的に徹底解説。小泉悠氏・村野将氏との特別鼎談収録!

著者紹介

多田 将 (タダ ショウ)  
素粒子物理学者。1970年大阪府生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。京都大学化学研究所非常勤講師を経て、現在、高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所准教授。主に加速器を用いたニュートリノの研究で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)