• 本

猿の戴冠式

出版社名 講談社
出版年月 2024年1月
ISBNコード 978-4-06-534695-2
4-06-534695-9
税込価格 1,760円
頁数・縦 140P 20cm

商品内容

要旨

ある事件以降、引きこもっていたしふみはテレビの中に「おねえちゃん」を見つけ動植物園へ向かう。言葉を機械学習させられた類人猿ボノボの“シネノ”と邂逅し、魂をシンクロさせ交歓していく―“わたしたちには、わたしたちだけに通じる最強のおまじないがある”。第170回芥川賞候補作。

出版社・メーカーコメント

いい子のかんむりは/ヒトにもらうものでなく/自分で/自分に/さずけるもの。ある事件以降、引きこもっていたしふみはテレビ画面のなかに「おねえちゃん」を見つけ動植物園へ行くことになる。言葉を機械学習させられた過去のある類人猿ボノボ”シネノ”と邂逅し、魂をシンクロさせ交歓していく。−−”わたしたちには、わたしたちだけに通じる最強のおまじないがある”。”女がいますぐ剥ぎ取りたいと思っているものといえば、それは〈人間の女の皮〉にちがいなかった。女は人間の〈ふり〉をして、ガラスの向こう側にたっている””女とシネノは同じだった。シネノのほうはそのふるまいこそ完璧ではあったけれど、それでも猿の〈ふり〉をして、あるいは猿の〈姿をとって〉、こちら側にいる”ねえ、なにもかもがいやなかんじなんでしょう。ちがう?

著者紹介

小砂川 チト (コサガワ チト)  
1990年岩手県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院社会学研究科心理学専攻修了。2022年、「家庭用安心坑夫」で第65回群像新人文学賞を受賞、同作が第167回芥川賞候補作となり、単行本も刊行されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)