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父の文章教室

集英社新書 0272

出版社名 集英社
出版年月 2004年12月
ISBNコード 978-4-08-720272-4
4-08-720272-0
税込価格 748円
頁数・縦 236P 18cm

商品内容

要旨

五歳のころ、放浪癖のあった父親と同居することになり、程なく、花村少年の地獄の日々がはじまった。『モルグ街の殺人事件』を皮切りに、古今東西の古典を読まされる毎日。飽きる素振りをみせれば、すぐさま拳が飛んできた―。四年にわたる狂気の英才教育の結果、岩波文庫の意味を解する異能児へと変貌した小学生は、父の死後は糸の切れた凧となり、非行のすえに児童福祉施設へと収容された。以来、まともに学校に通った記憶がない。本書は、芥川賞作家・花村萬月が、これまでの人生で唯一受けた教育の記憶をたどり、己の身体に刻み込まれた「文章作法」の源泉に向きあった、初の本格的自伝である。

目次

あなたは父が好きですか
父は他人
それは山谷の旅館からはじまった
父の人柄
父が現れた!
早期教育
筮竹
読書の時間
父の芸術教室
課外授業
父自身のこと
断片的であること
父の死後
教育と強制
キリスト教
父の愛
母の愛
そして現在

おすすめコメント

六歳にして古今東西の古典を読まされ、飽きる素振りを見せればすぐさま拳が・・・父から受けた異常な早期教育の記憶をたどり、己の文章作法の源泉に迫る初の本格的自伝!

出版社・メーカーコメント

異能の作家による、凄惨な早期教育の記録。異端の芥川賞作家による初の自伝。五歳の頃、突如家に戻った父親から受けた凄惨な早期教育の記憶をたどりながら、己の文章作法や作家的想像力の源泉に迫る。父の死を描いた掌編『爛斑』を収録。

著者紹介

花村 萬月 (ハナムラ マンゲツ)  
1955年東京生まれ。サレジオ中学卒。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第二回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。98年『皆月』で第一九回吉川英治文学新人賞を受賞。同年、大長編『王国記』の序にあたる『ゲルマニウムの夜』で第一一九回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)