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司馬遼太郎の幻想ロマン

集英社新書 0638

出版社名 集英社
出版年月 2012年4月
ISBNコード 978-4-08-720638-8
4-08-720638-6
税込価格 836円
頁数・縦 251P 18cm

商品内容

要旨

『坂の上の雲』『竜馬がゆく』など大衆的な歴史小説家としての司馬遼太郎はよく知られているところ。また、独特の史観で書かれた数々の評論、随筆も物故後の今も多くの読者を得ている。だが、初期の作品群『ペルシャの幻術師』『戈壁の匈奴』等を読むと、司馬は卓越した幻想小説家であったことがわかる。大衆歴史小説家のイメージとは異なる、司馬のもう一つの作家性に秘められたものとは何だったのか。本書は、司馬遼太郎が遺した爛熟の幻想世界の秘密に初めて迫る評論である。

目次

第1章 司馬遼太郎の人と文学の原風景・竹内街道(大道)
第2章 “辺境史観”によって、遠い祖先のルーツをさぐる
第3章 幻想小説(1)―雑密(雑部密教)と役行者
第4章 幻想小説(2)―純密の世界と雑密の世界を映し出す司馬文学の真骨頂
第5章 幻想小説(3)―山伏、忍者、幻術師の関連
第6章 幻想小説(4)―散楽雑伎(戯)と幻想小説のおもしろさ

出版社・メーカーコメント

「幻想小説家」としての司馬遼太郎 歴史小説家・司馬遼太郎の真髄は実は幻想小説にある。『ペルシャの幻術師』など初期の作品群には幻想小説家としての才能が結実している。司馬の内面に秘められたもうひとつの作家性を考察する。

著者紹介

磯貝 勝太郎 (イソガイ カツタロウ)  
1935年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。文芸評論家。83年、長年の大衆文学評論の業績から第十八回長谷川伸賞、2001年には著作『司馬遼太郎の風音』(日本放送出版協会)で第十四回尾崎秀樹記念大衆文学研究賞(評論・伝記部門)受賞。08年、さいたま市文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)