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ゲームが教える世界の論点

集英社新書 1149

出版社名 集英社
出版年月 2023年1月
ISBNコード 978-4-08-721249-5
4-08-721249-1
税込価格 990円
頁数・縦 221P 18cm

商品内容

要旨

コロナ禍の「おうち時間」によって急速な成長を遂げたゲーム産業。米大統領選のキャンペーンに「どうぶつの森」が用いられたり、オリンピックの開会式にゲーム音楽が使用されるなど、その影響力は現実の社会にも及んでいる。そうした状況を反映するかのように、世界中で支持されているゲームは、さまざまな社会問題の解決策を示している。本書では大人気ゲームの読解を通して、陰謀論、分断、叛乱、新自由主義、家族といった重要なテーマを考え、理想的な社会のあり方を提示する。

目次

第1章 ポストトゥルースと陰謀論(分断された人類―『デウスエクス マンカインド・ディバイデッド』
差別を経験するシミュレーター―『ウィッチャー3 ワイルドハント』 ほか)
第2章 分断を超えるために(対話と理解の重要性―『VA‐11 Hall‐A:Cyberpunk Bartender Action』
人々を「つなぐ」必要性の体感―『DEATH STRANDING』)
第3章 革命と叛乱のジレンマ(暴力的な叛乱か、芸術的な抵抗か―『Detroit:Become Human』
テクノロジーによる管理からの解放は可能か―『The Stanley Parable』 ほか)
第4章 新自由主義の終わり(「他者化」「非人間化」に抵抗するために―『The Last of Us Part 2』
「選択と集中」の痛みを描く―『イース8 Lacrimosa of DANA』 ほか)
第5章 家族と生命の神話(レトロトピアの誘惑―『ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて』
自然や故郷を破壊するエネルギー産業とどう対峙すべきか―『ファイナルファンタジー7』『ファイナルファンタジー7 リメイク』 ほか)

出版社・メーカーコメント

【ゲーム批評で読む現代社会】コロナ禍の「おうち時間」によって急速な成長を遂げたゲーム産業。米大統領選のキャンペーンに「どうぶつの森」が用いられたり、オリンピックの開会式にゲーム音楽が使用されるなど、その影響力は現実の社会にも及んでいる。そうした状況を反映するかのように、世界中で支持されているゲームは、さまざまな問題の解決策を示している。本書では大人気ゲームの読解を通して、陰謀論、分断、叛乱、新自由主義、家族といった重要なテーマを考え、理想的な社会のあり方を提示する。【おもな内容】第一章 ポストトゥルースと陰謀論 1 分断された人類ーー『デウスエクスマンカインド・ディバイデッド』2 差別を経験するシミュレーターーー『ウィッチャー3 ワイルドハント』3 情報操作に対抗する個の覚醒ーー『ペルソナ5』第二章 分断を超えるために 1 対話と理解の重要性ーー『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』2 人々を「つなぐ」必要性の体感ーー『DEATH STRANDING』第三章 革命と叛乱のジレンマ   1 暴力的な叛乱か、芸術的な抵抗かーー『Detroit: Become Human』2 テクノロジーによる管理からの解放は可能かーー『The Stanley Parable』3 いかにして反抗を正しく導くかーー『ライフイズストレンジ』第四章 新自由主義の終わり 1 「他者化」「非人間化」に抵抗するためにーー『The Last of Us Part II』2 「選択と集中」の痛みを描くーー『イースVIII Lacrimosa of DANA』3 原暴力への贖罪と、宗教的実存への移行ーー『レッド・デッド・リデンプションII』第五章 家族と生命の神話 1 レトロトピアの誘惑ーー『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』2 自然や故郷を破壊するエネルギー産業とどう対峙すべきかーー『ファイナルファンタジVII』『ファイナルファンタジVII リメイク』3 思いどおりにならない存在と共存する訓練ーー『ゴッド・オブ・ウォー』4 世界を愛する気持ちをーー『Horizon Zero Dawn』

著者紹介

藤田 直哉 (フジタ ナオヤ)  
批評家。日本映画大学准教授。1983年、札幌生まれ。東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻修了。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)