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運命の子トリソミー 短命という定めの男の子を授かった家族の物語

出版社名 小学館
出版年月 2013年12月
ISBNコード 978-4-09-396527-9
4-09-396527-7
税込価格 1,650円
頁数・縦 220P 20cm

商品内容

文学賞情報

2013年 第20回 小学館ノンフィクション大賞受賞

要旨

出生前診断で生命を選ぶ現代に一石を投じる。染色体の異常・13トリソミー。目も見えず、耳も聞こえず、ミルクを飲むこともできない。そんな赤ちゃんを我が子と受け容れて―第20回小学館ノンフィクション大賞・大賞受賞作。

目次

十八年ぶりに出会う患者
眠リ続ける子、眠らない母親
朝陽の誕生
短命という名の運命
五回の手術を受けた13トリソミーの子
兄の心の中にあるもの
祖母の独白
母親の揺らぎ
在宅人工呼吸で幸福を得る―ゴーシェ病の子
我が子を天使として思えるまで―ミラー・ディッカー症候群の子
退院して一年を越える
親亡き後の障害児の将来―「しあわせの家」で
誕生死した18トリソミーの子
二歳の誕生日

出版社・メーカーコメント

出生前診断に一石を投じる小児外科医の記録 人間の生命は、両親から一本ずつ染色体を受け継ぎ誕生しますが、染色体が三本に増えている病気がトリソミーです。異常のある染色体の番号によって、「13トリソミー」「18トリソミー」「21トリソミー(別称・ダウン症)」などがあります。13トリソミーの赤ちゃんは、心臓の奇形や脳の発達障害があるため、半数が1か月ほどで、ほとんどが1歳までに死亡します。本書は、小児外科医である著者が「地元の主治医として13トリソミーの赤ちゃんの面倒をみてほしい」と近隣の総合病院から依頼され、朝陽(あさひ)君とその両親に出会うところから始まります。朝陽君の両親は我が子を受け容れ、自宅へ連れて帰り愛情を注ぎます。そして障害児を授かったことの意味を懸命に探ります。著者は朝陽君の自宅へ訪問をくり返し、家族と対話を重ねていきます。また、その他の重度障害児の家庭にも訪れて、「障害児を受容する」とはどういうことなのかを考えていきます。やがて朝陽君の母親は、朝陽君が「家族にとっての幸福の意味」を教えてくれる運命の子であることに気付きます。出生前診断の是非が問われる中、「命を選ぼうとする考え方」に本著は大きな一石を投じます。【編集者からのおすすめ情報】 2013年度 第20回小学館ノンフィクション大賞の大賞受賞作品です。著者は現役小児外科医・松永正訓氏(52才)で、開業医として小児クリニックで日常の診療活動を行うかたわら、命の尊厳や出生前診断等々をテーマとし、取材・執筆活動に取り組んでいます。また、がんを克服した子どもたちの支援も行っています。本書では、染色体の異常「トリソミー」の乳児及びその家族と松永医師の出会いから現在までが丁寧に描かれております。生まれる前に劣ったと決めつけられた命を排除することは、果たして人を幸福にするでしょうか? 出生前診断の広まりにより、ともすれば「命を選ぶ」という考え方も生じます。本書はそうした考え方に、大きな一石を投じるものです。

著者紹介

松永 正訓 (マツナガ タダシ)  
医師。1961年、東京都生まれ。1987年、千葉大学医学部を卒業し、小児外科医となる。小児がんの遺伝子研究により医学博士号を修得。日本小児外科学会より会長特別表彰(1991年)など受賞歴も多い。2006年より、「松永クリニック小児科・小児外科」院長。本作にて2013年、第20回小学館ノンフィクション大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)