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猫の刻参り 三島屋変調百物語拾之続

出版社名 新潮社
出版年月 2025年2月
ISBNコード 978-4-10-375016-1
4-10-375016-2
税込価格 2,530円
頁数・縦 637P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 猫の刻参り 三島屋変調百物語拾之続

    宮部みゆきの時代小説はファンタジーである。そして時代小説は枯れないと確信するのである。宮部作品を読むと古い日本語の豊かさに気づく。凝縮した宮部作品の魅力が本作でも存分に味わうことができる。
    二代目聞き手の富次郎による怪奇譚に興味がふくらむ。墨絵調の挿画が一層に雰囲気を醸し出している。

    (2025年3月13日)

商品内容

要旨

江戸は三島屋の次男坊富次郎は、変わり百物語の二代目聞き手。飼い主の恨みを晴らす化け猫、悪党壊滅に挑む河童、懺悔を泣き叫ぶ山姥が登場する数奇な身の上話を聞き捨て、一話ごとに墨絵にしている。一方、兄・伊一郎の縁談を巡って、三島屋は大騒動に巻き込まれてしまう…。狂気に塗れた苦界を生き抜く女と、化生の者どもが織りなす怪奇譚。

出版社・メーカーコメント

化け猫、河童、そして山姥−−狂気に塗れた苦界を生き抜く女と、化生の者どもが織りなす怪奇譚。江戸は神田三島町にある三島屋の次男坊富次郎は、変わり百物語の二代目聞き手。飼い主の恨みを晴らす化け猫、命懸けで悪党壊滅に挑む河童、懺悔を泣き叫ぶ山姥が登場する客人の身の上話を聞いている。一方、兄・伊一郎の秘密の恋人が出奔。伊一郎の縁談を巡って、三島屋は大騒動に巻き込まれてしまう……。

著者紹介

宮部 みゆき (ミヤベ ミユキ)  
1960年、東京生れ。87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。89年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。93年『火車』で山本周五郎賞を受賞。97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。99年には『理由』で直木賞を受賞。2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、02年には司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。07年『名もなき海』で吉川英治文学賞を受賞。22年、菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)