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墳墓記

出版社名 新潮社
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-10-378411-1
4-10-378411-3
税込価格 2,090円
頁数・縦 179P 20cm

商品内容

要旨

老いて死に瀕した一人の男が、意識の塊と化して長い長い仮死の夢を見る。そこに沸き立つのは高らかな万葉びとの声、野辺送りの声、笑い転げる兎や蛙の声、源氏物語や伊勢物語の声、古今・新古今の歌の声、都を駆けるつわものたちの声、そして名もなき女たちの声―。古文と現代文の自在な往還を試みた渾身の長編小説。

出版社・メーカーコメント

遥かな時空を超え、古の文芸の「声」が鮮烈に蘇る。高村文学の極限と愉楽。能楽師の家に生まれた元・法廷速記者の男は、古稀を迎え、家族や知人の一切と決別し、自死を図った。その長い仮死の夢の世界に、古の文芸の声が次々に蘇る。万葉集、源氏物語、定家、世阿弥……古文と現代文を自在に往還し、ある自死未遂者と古典文芸の精神を共振させ、日本文学の豊穣な可能性を切り拓く。渾身の長編小説。

著者紹介

〓村 薫 (タカムラ カオル)  
1953年生まれ。1990年『黄金を抱いて翔べ』でデビュー。1993年『マークスの山』で直木賞受賞。1998年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞受賞。2010年『太陽を曳く馬』で読売文学賞受賞。2017年『土の記』で野間文芸賞・大佛次郎賞・毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)