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妻への祈り 島尾敏雄作品集

中公文庫 し10−6

出版社名 中央公論新社
出版年月 2016年11月
ISBNコード 978-4-12-206303-7
4-12-206303-5
税込価格 1,210円
頁数・縦 459P 16cm

商品内容

要旨

特攻隊隊長として赴任した加計呂麻島での出会い、不安と嫉妬で苦しみ心を病んでいく妻、奄美へ移住し重ねていく日々…。純文学の極北と称された島尾敏雄の諸作品から、妻ミホの姿を浮かび上がらせる文庫オリジナル編集。極限状態にありながらも、静かで時にユーモラスな表現の根底には、妻への新鮮な驚きと深い愛情がある。

目次

1 特攻隊長と島の娘(はまべのうた
出孤島記
出発は遂に訪れず)
2 夫婦という桎梏(帰巣者の憂鬱
鉄路に近く)
3 狂うひと(われ深きふちより
重い肩車)
4 島へ(妻への祈り
妻への祈り・補遺
廃址)
5 妻を見つめる(日の移ろい“抄録”)

おすすめコメント

純文学の極北と称された島尾敏雄の小説・エッセイ・日記から、妻ミホの姿を浮かび上がらせる文庫オリジナル編集。選・解説梯久美子。

著者紹介

島尾 敏雄 (シマオ トシオ)  
1917(大正6)年、横浜に生まれる。40(昭和15)年九州帝国大学法文学部経済科に入学、のち文科に再入学。43年私家版『幼年記』を刊行。同年9月末繰り上げ卒業、10月海軍予備学生を志願、特攻隊隊長として加計呂麻基地で敗戦を迎える。61年「死の棘」で芸術選奨、77年『日の移ろい』で谷崎潤一郎賞、78年『死の棘』で読売文学賞・新潮日本文学大賞、85年『魚雷艇学生』で野間文芸賞を受賞。ほか著書多数。1986(昭和61)年没
梯 久美子 (カケハシ クミコ)  
ノンフィクション作家。1961年、熊本県に生まれる。北海道大学文学部卒業。編集者を経て文筆業に。『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』(新潮文庫)で第三七回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)