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ゼロからの『資本論』

NHK出版新書 690

出版社名 NHK出版
出版年月 2023年1月
ISBNコード 978-4-14-088690-8
4-14-088690-0
税込価格 1,023円
頁数・縦 237P 18cm

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要旨

経済格差や気候変動など、行き過ぎた資本主義の弊害が指摘され「ポスト資本主義」を模索する識者が少なくない。だが、150年ほど前に、すでに資本主義の本質を見抜き、それを超える社会を構想した書物があったことが省みられることは少ない。カール・マルクス(1818-1883)による『資本論』である。本書では、世界的な名著であり、現代史に多大な影響を与えた『資本論』を、「物質代謝」、“資本主義後”に来るべき「脱成長コミュニズム」の構想といった観点から、その現代的な意義とともに詳しく解説している。マルクスは、フリードリヒ・エンゲルスとともに、社会主義、共産主義(コミュニズム)の提唱者として知られる。だが、彼が『資本論』などで構想した「資本主義を超える社会」は、失敗に終わったソビエト連邦の社会主義とは異なるものであり、現代にこそ、見直されるべきものなのだという。著者は東京大学准教授。ベルリン自由大学哲学科修士課程・フンボルト大学哲学科博士課程修了。大阪市立大学准教授を経て現職。著書にベストセラー『人新世の「資本論」』(集英社新書)などがある。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年3月3日]

商品内容

要旨

はじめて『資本論』を開いた人は、あまりにその文章が硬いため、マルクスの真意を読み取れない―。この状況を一変させるのが本書だ。鋭いマルクス解釈で世界を驚かせた俊英が、手稿研究で見出した「物質代謝」の観点から『資本論』のエッセンスを丁寧に解説。さらに、ソ連や中国とも異なる「脱成長コミュニズム」の未来像までを見通す。初学者にもスラスラ読み進められる究極の入門書!

目次

第1章 「商品」に振り回される私たち
第2章 なぜ過労死はなくならないのか
第3章 イノベーションが「クソどうでもいい仕事」を生む
第4章 緑の資本主義というおとぎ話
第5章 グッバイ・レーニン!
第6章 コミュニズムが不可能だなんて誰が言った?

著者紹介

斎藤 幸平 (サイトウ コウヘイ)  
1987年東京生まれ。ウェズリアン大学卒業、ベルリン自由大学哲学科修士課程・フンボルト大学哲学科博士課程修了。大阪市立大学准教授を経て、東京大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)