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なぜこの方程式は解けないか? 天才数学者が見出した「シンメトリー」の秘密

出版社名 早川書房
出版年月 2007年1月
ISBNコード 978-4-15-208790-4
4-15-208790-0
税込価格 2,420円
頁数・縦 428P 20cm

商品内容

要旨

未知数を文字で置き換えた数式を扱う方程式論と、ものの形を扱う「シンメトリー」の科学とは、同じ数学でも真逆の2分野に思える。しかし実際は、方程式論でのブレイクスルーが、シンメトリーの科学を華々しく開花させたのだ。数学史を知る醍醐味とは、このような思いがけないつながりを知ることにほかならない。方程式をめぐる数世紀来の難問として、4次方程式までの解の公式があるのに、5次方程式ではどうしても見つからない、ということがあった。この難題を弱冠二十歳で解決したのがフランスの数学者、ガロアである。この問題を解くために彼が独力で創りあげた理論はあまりの抽象度の高さゆえ、その本質を数学者からさえ長年理解されなかったが、やがてそれが方程式論の枠におさまるどころか、「対称性」に関わるあらゆる領域の問題解決に役立つ、いわば「シンメトリーの言語」であることが次第に明らかになっていった。この、「シンメトリーの言語」をもとに、シンメトリーの科学がいかに花開いたか。超ひも理論や相対論から視覚の科学、15パズルやルービックキューブの「玩具」、果ては音楽まで、広範な分野の話題を縦横に配し、関係した不遇の数学者をめぐるエピソードをちりばめつつ、練達のサイエンスライターが滔々と語る数学物語。

目次

1 対称性
2 対称性を見る心の目
3 方程式のまっただ中にいても忘れるな
4 貧困に苛まれた数学者
5 ロマンチックな数学者
6 群
7 対称性は世界を支配する
8 世界で一番対称なのはだれ?
9 ロマンチックな天才へのレクイエム

出版社
商品紹介

方程式の解を巡る古来の謎を追及すると意外にも、数理科学者必携アイテム「対称性」に行き着く。ひたすら面白い数学読本。

著者紹介

リヴィオ,マリオ (リヴィオ,マリオ)   Livio,Mario
宇宙物理学者。アメリカの宇宙望遠鏡科学研究所の科学部門長をつとめた。宇宙の膨張からブラックホール近傍の物理現象、知的生命の創出など、関心は広い。著書に、国際ピタゴラス賞とペアノ賞を受賞した『黄金比はすべてを美しくするか?』(早川書房刊)ほか
斉藤 隆央 (サイトウ タカオ)  
1967年生まれ。東京大学工学部工業化学科卒業。科学書を中心に翻訳に従事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)