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格差はつくられた 保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略

出版社名 早川書房
出版年月 2008年6月
ISBNコード 978-4-15-208931-1
4-15-208931-8
税込価格 2,090円
頁数・縦 255P 20cm

商品内容

要旨

少数派の代弁者にすぎない共和党が、平等な中流社会を壊して格差社会を築き上げた驚くべき方法とは?世界が注目する経済学者が急遽打ち出したアメリカの病根への処方箋。

目次

あの時代の追憶
長期の金ぴか時代
大圧縮の時代
福祉国家の政治
60年代騒然の中の繁栄
「保守派ムーブメント」
大格差社会
格差拡大の政治力学
大量破壊兵器
平等で格差のない政治
緊急を要する医療保険問題
格差社会に立ち向かう
リベラル派の良心

出版社
商品紹介

国民保険制度の欠如や貧困の拡大などの社会問題は一部の人々の思惑によって維持されている。人気経済学者の舌鋒が冴える問題作。

おすすめコメント

なぜ米国はこれほどの格差大国・医療貧国になったのか。ブッシュ退任後の米国がとるべき道とは。ノーベル賞に最も近いとされる超人気経済学者が放つ、大統領選を理解し今後を見通すための必読書。■アメリカではもはや戦後の比較的平等な中流社会は夢と消えてしまった。途轍もないスーパーリッチ層が登場する一方、平均以下の国民の生活はどんどん苦しくなっていく。これはエコノミストの言うとおり、グローバル化や技術革新といった市場の力が生み出した「しかたのないこと」なのだろうか。いや、実は経済的な格差は、レーガン以来の共和党の「保守派ムーブメント」が、金持ち優遇税制や、貧困層から福祉を取り上げることによってつくり上げたものなのだ。特に医療問題は深刻だ。国民皆保険の欠如は、富裕層による医療の独占と価格の高騰を許し、保険に入る余裕のない人々から実質的に医療を受ける機会を奪っている。 ■では、この民主主義・多数決の国で、一部の利益を代表するにすぎない共和党は、いかにして国民を支配してきたというのか。なぜ恩恵にあずかる人数の多い国民皆保険制度は実現しなかったのか。実は保守派はアメリカ建国以来の原罪である人種差別を明に暗に煽り、脅迫的な手法で国民の支持を集めてきたのだが、彼らのやり口はだんだんと通用しなくなってきている。 ■来るリベラル派のアメリカは現在の大きな格差を解消し、より平等な民主主義の国をつくれるのか。世界が注目する経済学者が、道義にもとる反動的な保守勢力の横暴を暴き、真に進歩的な国への道筋を照らし出した話題の書。

著者紹介

クルーグマン,ポール (クルーグマン,ポール)   Krugman,Paul
1953年ニューヨーク州生まれ。イェール大学助教授、マサチューセッツ工科大学教授、スタンフォード大学教授を経て、現在プリンストン大学教授。大統領経済諮問委員会の上級エコノミスト、世界銀行やEC委員会の経済コンサルタントを歴任。40歳以下の最も優れた経済学者に贈られるジョン・ベイツ・クラーク賞も受賞し、将来のノーベル賞候補と目されている。ニューヨーク・タイムズに隔週で寄稿しているコラムは辛口で人気が高い
三上 義一 (ミカミ ヨシカズ)  
上智大学卒、筑波大学大学院修了(国際関係論)。米タイム誌、ロイター通信社などに勤務し、世界中を取材。アウン・サン・スー・チーやジョージ・ソロスを日本で初めて本格的に紹介する。1990年から2年間コロンビア大学特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)