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社会は絶えず夢を見ている

出版社名 朝日出版社
出版年月 2011年5月
ISBNコード 978-4-255-00583-6
4-255-00583-4
税込価格 1,980円
頁数・縦 319P 19cm

商品内容

要旨

いつも「リスク社会」は可能性として語られてきた。ついに到来した「震災・津波・原発」の惨状を見据え、ありうべき克服を提起する強靱な思考。連続講義第一弾。

目次

第1講 「日本語で考えること」を考える(日本語で考える
「…は」の連発―近代日本語における ほか)
第2講 社会主義を超えて、コミューン主義へ(道徳共同体の規準
コモンズと排除 ほか)
第3講 リスク社会の(二種類の)恐怖(チャレンジャーの事故に関する集団的否認
リスク社会とは ほか)
第4講 今のときに革命について語る(資本主義は自らを信じているのか
革命の空間的普遍性 ほか)

おすすめコメント

いつも「リスク社会」は可能性として語られてきた。 ついに到来した「震災・津波・原発」の惨状を見据え、 ありうべき克服を提起する強靱な思考。連続講義第一弾 [「あとがき」から抜粋]今、われわれは、日本人は、「夢」の中にいるかのようである。3・11の破局の後、すなわち 2011年3月11日午後2時46分に東日本の太平洋岸を襲った震災と津波の後、さらにこれにひき続く福島第一原子力発電所の事故の後、私自身を含む多くの日本在住者は、まるで「夢」の中を生きているかのような感覚を覚えている。その夢は、覚醒以上の覚醒であり、破局以前の日常の方こそがむしろ、微温的なまどろみの中にあったことを、われわれに思い知らせる。本書に収録した四つの講義はすべて、3・11の破局よりも前に行われたものである。しかし、私自身が驚いている。講義の中のさまざまな論材が、破局後の主題とあまりに直接的に対応していることに、である。

著者紹介

大澤 真幸 (オオサワ マサチ)  
1958年長野県松本市生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。現在、個人誌『大澤真幸THINKING「0」』刊行中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)