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毛深い闇

出版社名 河出書房新社
出版年月 2014年6月
ISBNコード 978-4-309-02295-6
4-309-02295-2
税込価格 1,430円
頁数・縦 159P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • まるで詩のような小説。大人が読む童話のような作品。

    愛知県豊川市という地方で夜な夜な退屈な夜をファミレスで謎めいた妄想に戯れる若い女の娘3人組『退屈同盟』。これを率いるのが主人公切子。3人は皆「闇」の所有者であるという共通点がある。

    「闇」は3人が発見する殺人事件によって淘汰され物語中切子一人のものになる。一見現実が妄想力に追いついたとみえる。しかしそれはさらなる幻想へと昇華されてゆくだけだ。作中人物の誰もが、そして読者をもが、手に負えない幻想。それが切子の「小説」というかたちで提示される。

    「闇」は切子の場合網膜手術を受け世界が見えるようになってから始まる。おかしな話ではあるが、交差するように愛してた父が交通事故で亡くなり、彼の網膜がアイバンクにより少女の与り知らない他人のものとなったという背景からである。視えるようになって見えなくなったー「自分だけの空の青」。

    作中の後半切子の描く「小説」は小説のようにみせかけた詩のようだ。いや、小説のようにみえて実は詩であるかもしれない。とにかく、ことばの一つ一つの序列の仕方がおそろしく洗練されていて、詩的なのである。難しくはない平易なことばなのにである。本書の醍醐味の大きな要素

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    (2015年9月28日)

商品内容

要旨

愛知県豊川市で発見された、少女の不可解な死体。女刑事の娘・切子は、母親より早く事件の核心に迫ろうと、悪魔画廊の謎を探るが!?少女の夜の終わりを描く、世界的映画監督による衝撃作。

出版社
商品紹介

少女の眼から角膜を剥がす不可解な殺人事件。女刑事の娘・切子は悪魔画廊の謎を探るが……映画界の鬼才が母娘の闇に迫る傑作小説。

著者紹介

園 子温 (ソノ シオン)  
1961年、愛知県豊川市生まれ。映画監督・詩人・作家。最近では、芸人としても活躍する。その独自の映像作品は、国際的に高い評価を得て、数々の国内外の賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)