• 本

緊急事態下の物語

出版社名 河出書房新社
出版年月 2021年6月
ISBNコード 978-4-309-02965-8
4-309-02965-5
税込価格 1,815円
頁数・縦 226P 19cm

商品内容

要旨

ただ街を映すだけのライブカメラは、嘘のない「正しい」世界…。パンデミック下の孤独な者たちの群像劇。(『ただしみ』)。コロナ禍の新たな日常を送る、育ち盛りの中学生・玲奈のもとに、ある日突然おとずれた「濃厚接触」の知らせ(『腹を空かせた勇者ども』)。顔の見えない「ジェントルマン」の声に従い、反ユートピアの物語を紡ぐ男がくわだてる、脱ディストピアの叛乱(『オキシジェン』)。感染症を世界へ巻き散らすことを計画する組織“臆病なテロリスト、臆病な殺人者”に志願したわたしが出会った、究極の人工美を備えた女・アイラ(『MINE』)。死者は活発に人肉を求め、生者が死んだように隠れて暮らす世界で、ぼくは飼い猫を探す旅に出た(『天国という名の猫を探して悪魔と出会う話』)。最前線の作家たちが贈るもうひとつのパンデミック。

出版社・メーカーコメント

中学生・玲奈を訪れた「濃厚接触」、反ユートピアの物語を紡ぐ男、ゾンビ達の世界で猫を探す男、ライブカメラに魅入られた人々、テロリスト志望の女。5人の作家によるもう一つのパンデミック。

著者紹介

尾崎 世界観 (オザキ セカイカン)  
1984年東京都生まれ。2001年結成のロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。2012年アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。2016年に初小説『祐介』を書き下ろしで刊行。2020年『母影』で第164回芥川賞候補
金原 ひとみ (カネハラ ヒトミ)  
1983年東京都生まれ。2003年『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞しデビュー。翌年、同作で第130回芥川龍之介賞を受賞。2010年『トリップ・トラップ』で第27回織田作之助賞を受賞。2012年『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。2020年『アタラクシア』で第5回渡辺淳一文学賞を受賞
真藤 順丈 (シンドウ ジュンジョウ)  
1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で第3回ダ・ヴィンチ文学賞、『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞など、それぞれ別の作品で四つの新人賞を受賞する。2018年『宝島』で第9回山田風太郎賞、翌年同作で第160回直木三十五賞を受賞
瀬戸 夏子 (セト ナツコ)  
1985年石川県生まれ。2021年「ウェンディ、才能という名前で生まれてきたかった?」(文藝)で作家デビュー
東山 彰良 (ヒガシヤマ アキラ)  
1968年台湾生まれ。5歳の時に日本に移る。2002年『タード・オン・ザ・ラン』(単行本では『逃亡作法 TURD ON THE RUN』)で第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞しデビュー。2009年『路傍』で第11回大藪春彦賞を受賞。2015年『流』で第153回直木三十五賞を受賞。2016年『罪の終わり』で第11回中央公論文芸賞を受賞。2017年『僕が殺した人と僕を殺した人』で第34回織田作之助賞、第69回読売文学賞、第3回渡辺淳一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)