DTOPIA
出版社名 | 河出書房新社 |
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出版年月 | 2024年11月 |
ISBNコード |
978-4-309-03928-2
(4-309-03928-6) |
税込価格 | 1,760円 |
頁数・縦 | 153P 20cm |
書店レビュー
総合おすすめ度:
全1件
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DTOPIA
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- ほんのいえ宮脇書店越谷店 (埼玉県越谷市)
芥川賞受賞作。南太平洋上の島を舞台に、ひとりの女性を巡って人種の異なる男たちのサバイバルが展開する。沢山の現代的なテーマが折り重なり盛り込まれている。とても映像的な描写に魅力を感じ、作家の感性が漂ってくる。
2022年デビュー作にして文藝賞を受賞した「ジャクソンひとり」は、仏語訳で刊行されている。グローバルな作家活動を予感させて目が離せない。(2025年2月19日)
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商品内容
文学賞情報 |
2024年
第172回
芥川賞受賞 |
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要旨 |
舞台は南太平洋の楽園、ボラ・ボラ島。白人女性“ミスユニバース”を巡って10人の男が競う。Mr.L.A.、Mr.ロンドン、そしてMr.東京―やがてショーの視聴者たちは「自分だけのDTOPIA(デートピア)」を編集しはじめ、楽園の時間は膨張する。第46回野間文芸新人賞候補作。第172回芥川賞受賞。 |
出版社・メーカーコメント
第172回芥川賞受賞作 第46回野間文芸新人賞候補作 安堂ホセは、物語の磁石を持っている。現実世界で排除された不都合で不穏でヤバい砂つぶてのような言葉を、暴力と倫理の磁石で吸い寄せ、反発させ、交渉させ、渦巻かせる。あらゆる倫理が覆され、暴力が吹き荒れている今、「暴力から暴を取りはずす旅」の物語が出現したことは、一つの事件だ。 読もう! 旅立とう! 旅によって運ばれるのは、あなた自身だ。 ──柳美里 強烈な皮肉とクールな文体。 私たちの眼差しを切り開く手術(オペ)のような小説。 どこへ連れていかれるのかわからず、ひと晩で読み終えた。 ──佐藤究 語りと構造、ストーリーの面白さの中に、資本主義や植民地主義、ウクライナ戦争やガザでの虐殺についての鋭い批判が、当然のように滑り込む。 極めて刺激的かつ、開放的。国境を越えて、世界にリコメンドしたい。 ──須藤輝彦 この小説を読むことは自らの感性を問い直すことである。 異性愛主義や人種という不適切なカテゴライズにあらがうための、必読の一作。 ──渡邉英理 典型的な物語に閉じ込められないための強烈な意志、ねじ伏せられない悪意と復讐がこれほどまでに徹底された作品はなかなかない ──水上文