商品内容
要旨 |
1984年、ベルリンに暮らす20代半ばの亡命ロシア青年フョードルは、最初の詩集を刊行したばかり。世界的な鱗翅類学者の父は1916年に中央アジアへの探検旅行に出かけたまま行方不明となり、美しき母と姉はパリに暮らす。彼自身の生活は貧窮を極めるが、プーシキンやゴーゴリといった偉大なロシア文学への献身が揺らぐことはない。父とともに蝶を追った別荘の思い出、亡命ロシア人サークルにおける文学談義、運命の女性との夜ごとのベルリン彷徨…。やがて彼は、芸術を二次的なものと考える進歩的思想家チェルヌィシェフスキーの評伝執筆に全力を傾けるようになる。 |
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出版社 商品紹介 |
ベルリンに亡命した青年が、蝶の研究者である父への追憶を抱きつつ作家として自立するまでを描く。ロシア語原典の邦訳。 |
おすすめコメント
遠い異国の地ベルリンで孤独に生きる一人の青年が、自らの運命を「賜物」として受け止め、作家として自立するまでを描く、ナボコフのロシア語時代を代表する長篇