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世界文学全集 2−10

賜物

池澤夏樹=個人編集世界文学全集 2−10

出版社名 河出書房新社
出版年月 2010年4月
ISBNコード 978-4-309-70962-8
4-309-70962-1
税込価格 3,960円
頁数・縦 612,10P 20cm
シリーズ名 世界文学全集

商品内容

要旨

1984年、ベルリンに暮らす20代半ばの亡命ロシア青年フョードルは、最初の詩集を刊行したばかり。世界的な鱗翅類学者の父は1916年に中央アジアへの探検旅行に出かけたまま行方不明となり、美しき母と姉はパリに暮らす。彼自身の生活は貧窮を極めるが、プーシキンやゴーゴリといった偉大なロシア文学への献身が揺らぐことはない。父とともに蝶を追った別荘の思い出、亡命ロシア人サークルにおける文学談義、運命の女性との夜ごとのベルリン彷徨…。やがて彼は、芸術を二次的なものと考える進歩的思想家チェルヌィシェフスキーの評伝執筆に全力を傾けるようになる。

出版社
商品紹介

ベルリンに亡命した青年が、蝶の研究者である父への追憶を抱きつつ作家として自立するまでを描く。ロシア語原典の邦訳。

おすすめコメント

遠い異国の地ベルリンで孤独に生きる一人の青年が、自らの運命を「賜物」として受け止め、作家として自立するまでを描く、ナボコフのロシア語時代を代表する長篇

著者紹介

ナボコフ,ウラジーミル (ナボコフ,ウラジーミル)   Набоков,Владимир В.
1899‐1977。サンクト・ペテルブルクの貴族の生まれ。ロシア革命後、1919年に一家で西側に亡命し、ケンブリッジ大学に学ぶ。その後、ベルリンで本格的な作家活動を開始し、長篇『ディフェンス』(30)などを発表するが、ナチス・ドイツから逃れるため1940年アメリカに移住。その後は、執筆言語を英語に切り替え、精緻な仕掛けに満ちた小説を書くバイリンガルの亡命作家として知られるようになる。多くの長篇や、短篇・評論・翻訳などを幅広く手がけ、20世紀を代表する作家として高い評価を得ている
沼野 充義 (ヌマノ ミツヨシ)  
1954年東京生まれ。東京大学卒、ハーバード大学スラヴ語学文学科に学ぶ。現在、東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)