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くだらないものがわたしたちを救ってくれる

出版社名 柏書房
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-7601-5461-6
4-7601-5461-2
税込価格 1,870円
頁数・縦 173P 19cm

商品内容

要旨

前世で何の罪を犯したせいかは知らないが、科学者になるのが夢だった。そんなわたしは現在、くだらないもの扱いされがちな「かわいいチビっ子線虫」を研究している。長時間労働、低賃金、就職難にあえぎながら、他人の論文に打ちのめさたり励まされたり、潤沢な資金に支えられた欧米の環境をうらやましく思ったりと、正直つらいことも多い。それでもやめないのはなぜか?楽しいからだ。だから本書では、科学する日常とともに楽しさも伝えたい。(研究にお金が必要なことを知ってもらうためにも!)いざ、顕微鏡の中の小さな宇宙へ。

目次

1 こんなにも美しく、くだらないものたち(何の因果で科学者に
わが愛、「かわいいチビっ子線虫」 ほか)
2 科学する心(あのとき知っていたらよかったこと
小さく温かかったハツカネズミについて ほか)
3 わが愛しき突然変異(すべての生命の科学
もっと多くの突然変異を ほか)
4 科学研究の喜びと悲しみ(進化研究の地平
研究労働者と2人の奴隷 ほか)

著者紹介

キム ジュン (キム ジュン)  
1990年生まれ。ソウル大学基礎科学研究院博士研究員。理工系の中でも就職が最も困難なことで有名な生命科学、その中でもくだらないもの扱いされる線虫の遺伝子進化を専攻した。指導教授や仲間に恵まれ、無事に博士課程を修了したが、卒業後は学界で生き延びるために、やむを得ず“研究奴隷”として生きている。最初の第1著者研究論文が、国際学術誌「Genome Research」の表紙を飾り(2019年6月号)、ソウル大学自然科学部最優秀博士学位論文賞を受賞した(2020年2月)。変化を夢見る科学技術者ネットワーク(ESC)会員として活動しながら、生物学研究情報センター(BRIC)に「新モデル生物運動」を連載している。ESCとソウル市立科学館で科学を愛する市民とともに韓国の野生線虫を採集・探究する市民科学運動を展開している
米津 篤八 (ヨネズ トクヤ)  
朝日新聞社勤務を経て、朝鮮語翻訳家。ソウル大学大学院で修士、一橋大学大学院で博士学位取得(朝鮮韓国現代史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)