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〈戦後〉の誕生 戦後日本と「朝鮮」の境界

出版社名 新泉社
出版年月 2017年3月
ISBNコード 978-4-7877-1611-8
4-7877-1611-5
税込価格 2,750円
頁数・縦 329P 20cm

商品内容

要旨

“戦後”的価値観の危機は、“他者”の消去の上にそれが形成された過程にこそ本質的な問題がある。捨象の体系としての「戦後思想」そのものを鋭く問い直す。

目次

消去を通してつくられた「戦後」日本
1 思想―消去の政治(「戦後日本」に抗する戦後思想―その生成と挫折
捨象の思想化という方法―丸山眞男と朝鮮
戦後の復旧と植民地経験の破壊―安倍能成と存在/思惟の場所性)
2 制度―配置の力学(「強制連行」と「強制動員」のあいだ―二重の歴史化過程のなかでの「植民地朝鮮人」の排除
人権の「誕生」と「区画」される人間―戦後日本の人権制度の歴史的転換と矛盾)
3 表象―交錯の風景(縦断した者、横断したテクスト―藤原ていの引揚げ叙事、その生産と受容の精神誌
「朝鮮人死刑囚」をめぐる専有の構図―小松川事件と日本/「朝鮮」)

おすすめコメント

<戦後>とは何か・・・? 「平和と民主主義」という価値を内向的に共有し、閉じられた言語空間で自明的に語られるこの言葉は、何を忘却した自己意識の上に成立しているのか。 <戦後>的価値観の危機とは何か? 捨象の体系としての「戦後思想」を鋭く問い直す。

著者紹介

権 赫泰 (クォン ヒョクテ)  
1959年生まれ。韓国・聖公会大学校日本学科教授。日韓関係史および日本現代史専攻
車 承棋 (チャ スンギ)  
1967年生まれ。韓国・朝鮮大学校国語国文学科助教授。韓国近代文学・思想専攻
中野 宣子 (ナカノ ノリコ)  
翻訳家、韓国語講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)