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北朝鮮に出勤します 開城工業団地で働いた一年間

出版社名 新泉社
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-7877-2400-7
4-7877-2400-2
税込価格 2,200円
頁数・縦 195P 19cm

商品内容

要旨

毎週月曜の朝、ソウル市内でバスに乗り込み、軍事境界線を越えて北朝鮮に出勤。平日は北の職員たちと“格闘”し、週末は韓国に戻る。南北経済協力事業で北朝鮮に造成された開城工業団地。二〇代の韓国人女性が開城で経験した特別な一年間と、北の人のありのままの素顔を綴ったノンフィクション。

目次

1 開城で感じた春(開城に足を踏み入れた日
北朝鮮歌謡、心に残る人 ほか)
2 開城で体験した夏(賃金戦争とカレイ事件
北の労働者はNG、平壌市民はOK ほか)
3 開城で過ごした秋(統一の花
林秀卿
「ありがとう」と言うのはそんなに大変? ほか)
4 開城で出会った冬(班長さん、みかんが必要なら先に言ってください
職員たちに渡したかったお餅、果物、そしてパン ほか)

出版社・メーカーコメント

毎週月曜の朝、ソウル市内でバスに乗り込み、軍事境界線を越えて北朝鮮に出勤。平日は北の職員たちと“格闘”し、週末は韓国に戻る。南北経済協力事業で北朝鮮に造成された開城(ケソン)工業団地。20代の韓国人女性が開城で経験した特別な1年間と、北の人々のありのままの素顔を綴ったノンフィクション。〈ソウルから一時間ほどの距離なのにーー。彼女たちの苦労は、私の祖母の世代の苦労と変わらないと思った。でも、彼女の年齢は二三歳だった。生きていれば一〇〇歳を超えている祖母が二三歳だった頃の日常が、私の目の前にいる若い母親の日常だった。〉〈北の人はほとんどの場合、一人だけでいるときは純朴そうに笑いながら頭を下げてあいさつし、二人以上になると目を伏せて無表情で通り過ぎる。それを知ってからは、傷つくこともなかった。この体制の中で共和国の規定に背けば、南で想像できるような懲戒とは次元の異なる処罰が与えられるだろう。そんな状況に南の人も北の人も傷つくことのない日がきてほしい。誰がそばにいようと心から歓迎し、笑うこともできる自由が早くやってくることを願う。ーーーー本文より〉

著者紹介

キム ミンジュ (キム ミンジュ)  
北朝鮮で1990年代に多くの餓死者を出した食糧難「苦難の行軍」をきっかけに北朝鮮の食糧問題に関心を持ち、韓国統一部と国連世界食糧計画(WFP)での勤務経験をもとに栄養学の修士号を取得。開城工業団地内の食堂を運営する韓国企業に就職し、2015年春から同団地で勤務した。2016年2月に開城工業団地が閉鎖された後は、北朝鮮離脱住民支援財団で定着支援業務を担当。さまざまな地域から脱北者と交流しながら北朝鮮に対する視野を広げ、平和・統一のための講演やボランティアなどの活動を続けている
岡 裕美 (オカ ヒロミ)  
同志社大学文学部卒業、延世大学校国語国文学科修士課程卒業。第11回韓国文学翻訳新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)