なんのこっちゃ！これぞ洗練されたナンセンス・ユーモアだ。

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• 渕書店　ＢＯＯＫＳＴＯＲＥ　ＦＵＣＨＩ （大分県豊後高田市）

川から桃がながれてくるハナシならみなさんよくご存知かと思われますが、本書では桃ではなくパンツが川をながれてゆきます。おばあさんがせんたくものをしている際におじいさんがだいじにしているパンツがあやまって川におちます。それを追いかける、単にそれだけのストーリーなのですが、擬人化されたパンツ（パンツくん）にけいさつや報道陣が振り回され、はては大衆のヒーロー然としてしまうナンセンスさは「これぞユーモア」という感じ。スピード感もあって子どもを飽きさせないでしょう。そして最終ページはなぜかせつない。絵の方も、色やかたち、レイアウトが文章と同じく都会的。大人でも十分楽しめる大すいせんのえほんです。笑いました。うなりました。参った！

（2015年6月1日）