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パンク侍、斬られて候

角川文庫 ま24−3

出版社名 角川書店
出版年月 2006年10月
ISBNコード 978-4-04-377703-7
4-04-377703-5
税込価格 691円
頁数・縦 360P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • ケタケタと笑ううち顔色を失くす!! 町田康・・・こわっ(笑。

    この世は条虫(サナダムシ)の胎内、そして、条虫の肛門から外に出て真正・真実にいたる手段として「腹をふる」という行為に取り憑かれた宗教集団「腹ふり党」が暴れる。狂騒的な音楽が鳴り響き、家並みは破壊され、商家は略奪にあい、血と暴力、死の横溢、放火が続けられる。壮絶すぎる異次元の時代劇!!・・・と書くと怖い感じだが、結果的にそうした読了感はあるにせよ、俗まみれの登場人物達がことあるごとに思考の脱線、言葉遊び、くだらない行動をしてゆき、それは確かにアホらしいのだが、エスプリは効きまくり!そのため読者はがしり掴まれ、皮肉な笑いに浸かりつつこのパンクな時代劇にハマりゆく−。主人公掛十之進は自らを「腹ふり党」エキスパートであり、藩に「腹ふり党」が現れた際の用心棒になる、と黒和藩家老内藤に自分を売り込む。内藤は宿敵大浦を貶めるここぞのチャンスと掛を採用する。お陰で大浦は猿回しをするための奉行「さるまわ奉行」なるものに左遷される。あああ。一事が万事この調子なのである。そのため後半になるまでこの物語にある一種の狂気が見えない。狂徒と化し腹を振り続ける黒和藩庶民と言語をあやつる猿である大臼延彦に指揮される猿

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    (2018年9月18日)

商品内容

要旨

江戸時代、ある晴天の日、街道沿いの茶店に腰かけていた浪人は、そこにいた、盲目の娘を連れた巡礼の老人を、抜く手も見せずに太刀を振りかざし、ずば、と切り捨てた。居合わせた藩士に理由を問われたその浪人・掛十之進は、かの老人が「腹ふり党」の一員であり、この土地に恐るべき災厄をもたらすに違いないから事前にそれを防止した、と言うのだった…。圧倒的な才能で描かれる諧謔と風刺に満ちた傑作時代小説。

著者紹介

町田 康 (マチダ コウ)  
1962年、大阪府生まれ。高校時代より音楽活動を始め、INUを結成。81年、アルバム『メシ喰うな!』でデビュー。96年に発表した処女小説『くっすん大黒』でドゥマゴ文学賞、野間文芸新人賞を受賞。2000年『きれぎれ』で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)