• 本

不運な女神

文春文庫 ゆ8−1

出版社名 文藝春秋
出版年月 2007年3月
ISBNコード 978-4-16-772701-7
4-16-772701-3
税込価格 565円
頁数・縦 319P 16cm

商品内容

要旨

「いいことの数は決まっていて、誰かが余計に手にすれば、誰かがあぶれる」。駆落ちした相手に逃げられたり、死んだ夫の連れ子と姑に手を焼かされたり…。とことん男運に恵まれないヒロインたちが、恋に翻弄され、揺れ動きながらも、何かをつかみとっていく姿を描く。情感あふれる八つの恋愛短篇。

おすすめコメント

駆け落ちから三年、年下の男との生活を必死で守ろうとした由紀江だが…静かな日常を波立てる恋に惑う女達。情感溢れる恋愛小説集。この本に登場する女たちはみんな少しだけ不運で、でもどこかで絶望はしていない、まさに「現代の女神」というべき存在です。ある一篇で脇役だった女が、次の短篇では主役となっていく趣向で、誰もが自分の人生の中で必死に生きていることを感じさせられます。静かな日常を波立てる出来事に惑いを覚える女たち。恋愛小説の第一人者が、初めて情愛を主題にして、しみじみと読者の心に寄り添います。

著者紹介

唯川 恵 (ユイカワ ケイ)  
1955年金沢市生まれ。金沢女子短期大学卒業。銀行のOL等を経て、84年「海色の午後」で第3回コバルト・ノベル大賞を受賞し、作家デビュー。2002年「肩ごしの恋人」で第126回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)