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自然科学的世界像 新装版

出版社名 みすず書房
出版年月 2008年1月
ISBNコード 978-4-622-07358-1
4-622-07358-7
税込価格 3,080円

商品内容

要旨

新しい物理学の進歩にあたっては、いつでも自然科学的世界像の変革が行われるものである。ハイゼンベルクは、本書に収められている諸講演において、20世紀になって現われた物理学の新しい発展にともなう世界像の変革について、くり返し論及している。こうした世界像の変革は、単に物理学そのものの理解だけではなく、哲学的領域に属する種々様々な問題に対しても連関をもつもので、当然、哲学的反省を避けることができない。本書の諸講演において、物理学の変革に直面し、またその変革をめぐって哲学的省察が行われたのは、このような理由によるものであり、しかもそれが新しい物理学の創始者の一人によって内部から行われていることに特徴がある。これらの諸講演はハイゼンベルクのその後の哲学的考察の基調をなすものであるが、新版には彼のノーベル受賞講演と、プランク生誕百年記念講演が新たに追加されている。

目次

1 精密自然科学の基礎の最近における諸変革
2 自然の物理学的説明の歴史について
3 現代物理学の原理的諸問題
4 現代物理学における古代自然学の思想
5現代物理学に照らして見たゲーテの色彩論とニュートンの色彩論
6 自然科学的世界像の統一
7 原子物理学の現今の根本的諸問題
8 諸国民間の和協のための手段としての科学
9 量子力学の発展
10 プランクの発見と原子説の哲学的基本問題

著者紹介

ハイゼンベルク,W. (ハイゼンベルク,W.)   Heisenberg,Werner Karl
1901年、ドイツのヴュルツブルグに生れる。ミュンヘン大学でゾンマーフェルトのもとで物理学を学び、コペンハーゲンでニールス・ボーア研究所に入り、さらにゲッティンゲン大学でボルンと共同研究を行ない、1925年、新マトリクックス力学を創始した。27年、不確定性原理を発見、同年ライプチヒ大学教授。多体問題の研究から進んで、1928年強磁性の本質を明らかにし、29年にはパウリと共に場の量子論を発表、相対性量子力学をつくった。32年、原子核が中性子と陽子からなるという理論を発表、その他、宇宙線理論、超伝導の研究などにも業績を残している。1932年ノーベル物理学賞受賞。1976年歿
田村 松平 (タムラ マツヘイ)  
1904年愛知県に生れる。1927年京都大学理学部物理学科卒業、理論物理学専攻。京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)