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八朔の雪 みをつくし料理帖

ハルキ文庫 た19−1 時代小説文庫

出版社名 角川春樹事務所
出版年月 2009年5月
ISBNコード 978-4-7584-3403-4
4-7584-3403-4
税込価格 607円
頁数・縦 271P 16cm

e-hon夏の100冊 おすすめコメント

波乱万丈な生い立ちの主人公澪が、江戸時代には珍しい女料理人として、意地悪な(笑)大店や、さまざまな困難に立ち向かい、次々に新しい、ほっこりとした料理を創り出していきます。「食べたい!」と思った料理は「みをつくし献立帖」にてご家庭でも再現。 恋あり涙有り勝負有り、でも料理あってこそ!の作品です。(2016年7月)

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • おなかがすく時代小説

    ひんやりところてんにとろとろ茶碗蒸し。主人公の料理人・澪が作る料理がなんとも美味しそうで堪らない。
    逆境に耐え、恩人や親切な人々へ一生懸命報いようとする健気でひたむきな澪の姿には誰もが心を奪われてしまうはず。語り口も読みやすく、普段時代小説を読まない方にも是非おススメしたい、江戸時代の人間ドラマです。読後にほっこりした満足感に浸った後、空腹感に襲われてしまったら、巻末付録に澪の料理レシピが載っていますのでご安心を。

    (2010年3月13日)

  • 活劇もないのに、夜八時の時代劇を見ているよう?

    心温まる時代小説ですね。健気でひたむきな天才料理人の魅力が心を揺さぶりました.不幸の連続の設定なのに、未来を感じさせるストーリーが温かい雰囲気を出して○。
    久々の推薦本です、早く映画化してほしい! 続編が読みたい!

    (2009年7月8日)

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おすすめコメント

「山本周五郎の『さぶ』以来の感動!十年に一冊の傑作に涙が止まらなかった。」(本書オビより)─角川春樹氏も激賞する、温かな料理と人々の優しさが織りなす、書きおろし時代小説の傑作です。       神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。大阪と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で、日々研鑽を重ねる澪。しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋「登龍楼」が非道な妨害をしかけてきたが・・・・・・。料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と、それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説の傑作です。