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松本清張の「遺言」 『神々の乱心』を読み解く

文春新書 703

出版社名 文藝春秋
出版年月 2009年6月
ISBNコード 978-4-16-660703-7
4-16-660703-0
税込価格 880円
頁数・縦 264P 18cm

商品内容

要旨

松本清張の「遺言」『神々の乱心』を読み解く。最新の天皇研究をリードする気鋭の著者が、晩年の松本清張が総決算を意図した遺作を手がかりに、宮中の奥深くにまで分け入って、天皇制と昭和史という二つの巨大な謎に迫る。

目次

第1講 『神々の乱心』までの道のり
第2講 「皇居」―女官と宗教
第3講 「秩父」―弟とクーデター
第4講 「吉野」―南朝と自称天皇
第5講 「足利」―忠誠と反逆
第6講 「満洲」―神器と凹面鏡
最終講 清張の遺言、予言とは何だったのか

おすすめコメント

『昭和天皇』で第12回司馬遼太郎賞を受賞した原武史さんの天皇研究の出発点は、新聞記者時代の昭和天皇報道でした。その後、『大正天皇』を出版したあと出会った松本清張さんの遺作長篇小説『神々の乱心』(文春文庫)に衝撃を受けます。『昭和史発掘』の昔から最晩年にいたるまで、清張さんはこんなに大胆で、最先端をゆく天皇論を小説やノンフィクションとして書いていたのか、と。『神々の乱心』を10回以上精読し、そこにこめられた「松本清張と天皇制」の秘密に迫ったのが本書です。

著者紹介

原 武史 (ハラ タケシ)  
1962(昭和37)年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社、東京社会部記者として昭和天皇の最晩年を取材。東京大学大学院博士課程中退。現在、明治学院大学教授、専攻は日本政治思想史。著書に『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ、サントリー学芸賞受賞)、『大正天皇』(朝日選書、毎日出版文化賞受賞)、『滝山コミューン一九七四』(講談社、講談社ノンフィクション賞受賞)、『昭和天皇』(岩波新書、司馬遼太郎賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)