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文章力の基本 簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック

出版社名 日本実業出版社
出版年月 2009年8月
ISBNコード 978-4-534-04588-1
4-534-04588-3
税込価格 1,430円
頁数・縦 206P 19cm
●「わかりにくい」文章って?
「何が言いたいのかわからない」
「長くてまわりくどい」
「要点がまとまっていない」

他の人が書いたさまざまな文章(メールやブログだけでなく、報告書や企画書、プレゼンの資料など)を目にして、このように感じたことはないでしょうか。

本書では著者が学生や社会人に文章指導をしてきたなかで頻繁に遭遇した事例を元に、「明快な文章」を書くコツを紹介しています。

では、「わかりにくい」文章とは、いったいどのようなものなのでしょうか。本書内の例文を見てみましょう。どの部分をどのように改善すればいいのか、考えてみてください。
ヒント07(本書28ページ参照)
原文:
この報道は明らかに、加害者だと疑われた人の人権が損なわれている。
よく目にしそうな文章ですが、良くない部分が1ヶ所あります。改善例を見てみましょう。
改善例:
この報道は明らかに、加害者だと疑われた人の人権を損なっている。
この場合、「報道は(が)人権を損なわれる」のではなく、「報道が人権を損なう」となるのが正しい表現です。能動と受容の関係が間違っているため、原文では文書の前半と後半がちぐはぐになっています。

もうひとつ、別の例も見てみましょう。
ヒント15(本書43ページ参照)
原文:
私は将来ユニセフで働きたいという夢がある。

改善例:
私には将来ユニセフで働きたいという夢がある。
私は将来ユニセフで働きたいという夢を持っている。

この例は、近年混乱が指摘されている「てにをは」の間違いです。「てにをは」は、日本語の各パーツを組み立て、文章の形を作り上げる重要な役割を担っています。気軽に使っているように思う「てにをは」が、実は私たちの言語感覚を端的に表しているのです。
●「良い文章」は思いやり
明確でわかりやすい文章は、読み手に楽をさせます。それだけでなく、その後読み手のなかにさまざまな思いを膨らませます。読むことに頭を使うのではなく、読んだ後に頭を使いたくなるのが「良い文章」なのです。

きちんと考えを整理して表現できないことは、仕事やプライベートを問わず、人間関係の大きな妨げとなります。あなたの考えをより良く伝えるためにも、手軽に読める本書を使って文章力の土台を固めてみてください。

商品内容

要旨

社会人から学生まで、多くの文章指導の経験によって蓄積された豊富な文例とノウハウ。

目次

第1章 短く書く
第2章 自然な正しい表現で書く
第3章 言いたいことを明確にする
第4章 分かりやすく書く
第5章 簡潔に書く
第6章 共感を呼ぶように書く
第7章 表記とレイアウトにも心を配る

出版社
商品紹介

「ムダなく、短く、スッキリ」書いて、「誤解なく、正確に」伝わる文章力77の技術。

おすすめコメント

「ムダなく、短く、スッキリ」書いて、「誤解なく、正確に、スラスラ」伝わる文章力77のテクニック。多くの文章指導により蓄積された豊富な事例をもとにした「例文→改善案」を用いながら、難しい文法用語を使わずに解説。即効性のある実践的な内容。

著者紹介

阿部 紘久 (アベ ヒロヒサ)  
1943年生まれ。東京大学卒。帝人入社後、宣伝企画、国際事業企画、経営企画などに携わり、繊維国際部長などを務めた後、米国系IT企業CEOに転じる。2005年から、昭和女子大学ライティング・サポート・センターで文章指導を行なうかたわら、社会人も指導している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)