書店レビュー
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生きながらの別れと死ぬ別れどちらも同じ別れじゃないか
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- ブックスオオトリ高円寺店 (東京都杉並区)
信州のとある病院に勤める栗原一止は変人医師で有名である。何でも夏目漱石が大好きで、草枕なぞ暗記するほど読み込んでいるらしく話し方まで漱石文学調。こやつが住んでる御嶽荘にはこやつの細君と同類の絵描きに自称学士。傍目には近寄りがたき奇人変人ではあるが、ここには現代人がどこかに置き忘れてきたのほほんとした生暖かい風が吹いている。『居心地良いよね』そんな感じ。
学士殿の旅立ちと、安曇さんとの別れのシーンは思い出してもジーンとくる。読み終わったらきっと『深イイ話』だったと感じることでせう。(2009年10月14日)
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松本平の病院勤務医の小説
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- 屋代西沢書店 (長野県千曲市)
信大付属病院の勤務医である著者だけに、限界のある地域医療の現場を描く、リアリティある物語。
(2009年9月1日)
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商品内容
文学賞情報 |
2009年
第10回
小学館文庫小説賞受賞 |
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要旨 |
神の手を持つ医者はいなくても、この病院では奇蹟が起きる。夏目漱石を敬愛し、ハルさんを愛する青年は、信州にある「24時間、365日対応」の病院で、今日も勤務中。読んだ人すべての心を温かくする、新たなベストセラー。第十回小学館文庫小説賞受賞。 |
出版社 商品紹介 |
栗原一止は信州の私立病院で働く、内科医。地域医療は厳しく、3日眠れないことも。それでも仕事を続けるのは…。第10回小学館文庫小説賞受賞作。 |
おすすめコメント
【2010年 本屋大賞 第2位】 栗原一止は信州の小さな病院で働く、悲しむことが苦手な内科医である。ここでは睡眠を三日取れないことも日常茶飯事だ…。生死を分ける現場から生まれた、ユーモア溢れる医療小説。
出版社・メーカーコメント
神の手を持つ医者はいないがこの病院では奇跡が起きる栗原一止は信州の病院で働く、悲しむことが苦手な内科医である。ここでは常に医師が不足している。専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事なら、睡眠を3日取れないことも日常茶飯事だ。そんな栗原に、母校の医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば、休みも増え愛する妻と過ごす時間が増える。最先端の医療を学ぶこともできる。だが、大学病院や大病院に「手遅れ」と見放された患者たちと、精一杯向き合う医者がいてもいいのではないか。悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。第十回小学館文庫小説賞受賞作。