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空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集

新潮文庫 り−5−1

出版社名 新潮社
出版年月 2011年6月
ISBNコード 978-4-10-135241-1
4-10-135241-0
税込価格 605円
頁数・縦 209P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 私はお酒が飲めない。一日のリセットにアルコールが使えないから甘いものを食べるか、本を読むか、その両方か。部屋にはかなりの量の「積み読」(買ったけど未読の本)がある…この本もタイトルに惹かれて手に取った。ことばの持っている圧倒的な力。純粋で計算されていないストレートな情感が胸に突き刺さり瞬く間に沁み込んでいく。心に残る詩を何度も読む。何度でも何度でも。そしてその都度、涙する。「感動」という言葉は、あまりにも陳腐で出来れば使いたくない。しかしそれ以外に表現する言葉が見当たらない。「言葉」「あたりまえ」「二倍のありがとう」は特に印象深く多くの人に読んでもらいたい。

    (2011年6月23日)

商品内容

要旨

受刑者たちが、そっと心の奥にしまっていた葛藤、悔恨、優しさ…。童話作家に導かれ、彼らの閉ざされた思いが「言葉」となって溢れ出た時、奇跡のような詩が生まれた。美しい煉瓦建築の奈良少年刑務所の中で、受刑者が魔法にかかったように変わって行く。彼らは、一度も耕されたことのない荒地だった―「刑務所の教室」で受刑者に寄り添い続ける作家が選んだ、感動の57編。

目次

くも
金色
銀色
すきな色

ぼくのすきな色
夏の防波堤
ゆめ
夢と希望と挫折
朝だ仕事だ〔ほか〕

著者紹介

寮 美千子 (リョウ ミチコ)  
1955(昭和30)年、東京生れ。千葉に育つ。中央大学中退。外務省勤務、コピーライターを経て、’85年、毎日童話新人賞を受賞し、作家活動に入る。2005(平成17)年、小説『楽園の鳥カルカッタ幻想曲』で泉鏡花文学賞受賞。’06年、奈良市に移住し、’07年より、奈良少年刑務所「社会性涵養プログラム」講師。宮沢賢治学会会員。児童文学からノンフィクションまで幅広い著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)