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禅のいろは

PHP文芸文庫 け1−2

出版社名 PHP研究所
出版年月 2011年5月
ISBNコード 978-4-569-67650-0
4-569-67650-2
税込価格 565円
頁数・縦 218P 15cm

商品内容

要旨

仏教的な死生観を、いろは四十七文字に凝縮して表現した「いろは歌」。それを頭文字とする諺を並べ、長く日本人に愛された「いろはカルタ」には、禅的な生き方の極意がちりばめられている。それぞれの諺に託し、軽妙ながら滋味深い筆致で、禅の思想や心が軽くなるヒントをやさしく綴ったエッセイ集。

目次

1 「色は匂へど散りぬるを」の章(犬も歩けば棒に当たる
論より証拠 ほか)
2 「我が世誰ぞ常ならむ」の章(われ鍋にとじ蓋
かったいのかさ恨み ほか)
3 「有為の奥山今日越えて」の章(嘘から出た誠
芋の煮えたもご存じない ほか)
4 「浅き夢見じ酔ひもせず」の章(頭隠して尻隠さず
三べんまわって煙草にしょ ほか)

おすすめコメント

「色は匂へど散りぬるを 我が世誰ぞ常ならむ 有為の奥山今日越えて 浅き夢見じ酔ひもせず」と、仏教的死生観をいろは47文字に凝縮した「いろは歌」。平安の昔に作られ、日本人が愛唱してきたこの歌が、ポルトガル伝来の「カルタ」と結びつき、諺の頭文字を「いろは」順に並べた「いろはカルタ」になった。「犬も歩けば棒に当たる」「論より証拠」「花より団子」……。年輩の方なら馴染み深いこれらの諺には、たんなる教訓を超えた仏教的な思想が看取できる。本書は、禅僧にして芥川賞作家である著者が、軽妙にして滋味深い筆致で、「いろはカルタ」のことわざをもとに禅的な生き方・考え方を説いている。かわいい挿画とともに、心癒されて明日への元気が出てくるヒントが満載。福島県三春町在住の著者は、いま原発問題を中心に未曾有の大震災と向き合い、多くの情報を発信している。本書ではひととき重い気持ちを忘れ、禅の自在の境地に身をゆだねたい。

著者紹介

玄侑 宗久 (ゲンユウ ソウキュウ)  
1956年、福島県三春町生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。様々な職業を経験した後、83年、京都・天龍寺専門道場に入門。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺住職。2001年、『中陰の花』で第125回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)