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ヴァインランド

Thomas Pynchon Complete Collection 1990

出版社名 新潮社
出版年月 2011年10月
ISBNコード 978-4-10-537210-1
4-10-537210-6
税込価格 4,620円
頁数・縦 621P 20cm

商品内容

要旨

1984年、夏。別れた妻をいまだ忘れられぬゾイド・ホイーラーは、今年もヴァインランドの町で生活保護目当てに窓ガラスへと突撃する。金もなく、身動きもならず、たゆたうだけの日々。娘のプレーリーはすでに14歳、60年代のあの熱く激しい季節から、どれほど遠くまで来てしまったことか―。だが、日常は過去の亡霊の登場で一変する。昔なじみの麻薬捜査官が示唆したあの闇の男、異様なまでの権能を誇り、かつて妻を、母を、奪い去ったあの男の、再びの蠢動。失われた母を求める少女の、封印された“時”をめぐる旅が始まった。超ポップなのに、この破壊力。作品の真価を示す改訳決定版。

出版社
商品紹介

1984――中年ダメ男と14歳の娘が時間と運命を解きほぐすべく走り出す。『重力の虹』から17年の沈黙を破ったポップな超問題作、徹底改訳&絶品解説。

おすすめコメント

『重力の虹』から17年の沈黙を破った超ポップな快作、徹底改訳&絶品解説!1984。夏の朝。いまだ元妻への思いを断ち切れぬ中年ダメ男ゾイド・ホイーラーと、母を求める14歳の娘プレーリーの運命が動き出す。巨大なシステムに追われながら〈時〉と対峙することになるとも知らずに――。ピンチョン全作品中屈指のリーダビリティ、満載のギャグ。圧倒的なドライヴ感を醸し出す改訳決定版、ついに登場。

著者紹介

ピンチョン,トマス (ピンチョン,トマス)   Pynchon,Thomas
25歳で出版した『V』(1963)でウィリアム・フォークナー賞。複雑な謎解きゲームの要素を孕む『競売ナンバー49の叫び』(1966)によってポストモダニズム文学の代表者の一人と目され、超大作『重力の虹』(1973)ではカリスマ的な人気と共に、世界文学の革新的な導き手としての注目を得た。だがその後、初期短篇集『スロー・ラーナー』(1984)を刊行するも完全に沈黙。17年ぶりの『ヴァインランド』で軽やかにカムバックして以降は二篇の超大作『メイスン&ディクスン』(1997)と『逆光』(2006)によって円熟したピンチョン・ワールドを開示した
佐藤 良明 (サトウ ヨシアキ)  
1950年生まれ。フリーランス研究者。東京大学名誉教授。専門はアメリカ文化・思想・ポピュラー音楽(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)